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包丁式
総持寺 茨木市総持寺1丁目6-1  阪急電車京都線 総持寺駅下車 徒歩5分             訪問日 07/04/18
  

 古式に依ると、賓客の前に俎(まないた)を持ち出して主人みずから庖丁を取り、その庖丁ぶりを見せて客をもてなす事を包丁式と言います。鯛、鯉、真魚鰹なを直接手を触れずに、左手に持った俎箸(まなはし)と右手の包丁刀で清らかに包丁捌きをする作法です。装束は烏帽子を被り、裃を着用し古式ゆかしいものです。
鯛を捌く 三曲之鯛 光孝天皇の頃、時の料理名人四条中納言藤原朝臣山蔭(ふじわらのあそんやまかげ)が宮中料理の諸作法を一つの方式に整え、四条流包丁式と命名されました。流儀も幾筋かとなり、四条流、四条家園部流、四条園流、大草流、生間流などが起こり、山陰流を含めいづれも四条流から発生したものです。
 総持寺を創建した山陰中納言が、仏師が観音様を彫る間の千日にわたって料理を施したと伝えられてます。包丁式縁(ゆかり)の地として、毎年、山陰公の命日に当たる4月18日に包丁式を奉納している。儀式を取り行う包丁者は、流儀を今に伝える料理人がそれにあたります。

 包丁式を奉納している寺社を調べてみましたら、あちこちで行われていることがわかります。それが定期的に行われているもの、何かの記念大祭で不定期に行われたものなどあるようです。
 千葉県南房総市千倉町の高家神社(たかべじんじゃ)では毎年10月17日(神嘗祭)と 11月23日(新嘗祭)には包丁式が奉納されています。京都にある吉田神社の摂社の一つである山陰神社でも5月8日の例祭には生間流(いかま)包丁式が奉納される。京都ゑびす神社でも10月20日のゑびす講に生間流包丁式が奉納される。機会があれば訪れてみたいと思う。

 2007年4月18日の式題は、五刀之鯉と三曲之鯛の二つを行われました。その様子を写真を交えてここに紹介します。作法の流れを順番に説明する上で、系統立てて写真が撮れてないため、五刀之鯉と三曲之鯛の両方の式題の写真が入り混じっているところがあります。包丁者の装束の色などでご判断下さい。

 

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