大阪刑務所 大阪府堺市堺区田出井町6-1 JR阪和線堺市駅下車徒歩約15分 訪問日 '08/12/13 |
刑務所を見学する機会があった。場所は大阪刑務所である。この刑務所は西日本最大の規模で、東京の府中刑務所に次ぐものです。この、記事の中にせめて刑務所の表玄関の写真くらい載せたいと思って、到着してすぐにカメラを向けたら、外観といえども撮影禁止と制止されました。
今回の刑務所見学は、市で開催されている裁判員制度の研修セミナーの一環として、講義の中に組み込まれていて実現した。個人的な希望で見学できるような施設ではないから、貴重な経験ができたと思う。先にも書いたが、門を入る前から厳しい監督のもとに見学が開始される。入門の時に人数の確認を済ませると、2列に並んで歩くように説明を受ける。 一通りの説明を受けると、刑務官の誘導に従って刑務所施設内の見学です。本館を出て受刑者が収容されているエリアに入ります。出入りは二重のドアの開閉になっています。最初のドアを刑務官が明けて私たちを誘導します。小さなスペースになっています。本日の見学者20名が入るのがやっと、ドアを閉め切るのに前の方に少し詰めなければならない程の大きさです。この部屋の担当刑務官が、人数の確認をして2つ目のドアを開けます。 最初は、受刑者を収容する部屋を見せていただきました。昼の時間帯には受刑者は工場での作業に当たっているために宿舎にはだれも滞留していません。このためもあって刑務官から説明が受けられます。見学中であっても私語が許されるところでもあり、質問も自由です。部屋に踏み込まなければ覗き込む程度のことは許されます。単独室は一人ずつを収容する部屋で、共同室は6名を一室で収容するようになっています。 大阪刑務所ではF指標と呼ばれる日本人と異なる処遇を必要とする外国人も収容している。このための収容の部屋は日本人の為の単独室に比べて奥行きで60cm大きくつくられていて、ベッドと簡単なデスクが設置された部屋になっています。食事差し出し口には、個人的な宗教食、ベジタリアン、豚肉不可などがの条件が表示されています。言語においても何語を話すのか、日本語が話せるか否かの表示もあります。(注)F指標:処遇指標と呼ばれるもので、受刑者の収容分類を表します。大阪刑務所はB指標に分類される犯罪傾向の進んでいるものと、F指標を収容する刑務所です。 収容棟の中の厚生室なども通路を歩きながら見学をしましたが、一部は共同室に転用されたりして、あふれる受刑者の収容に苦慮している様子がうかがえました。 作業棟も2棟見ました。ここでは受刑者が作業していますので、私語は一切許されません。また、受刑者を見つめること、指差しする事は厳に慎むように事前に注意を受けます。紙製品を作る工場、印刷工場、木工工場を通過しましたけれど、左右に目を向けて観察できませんので、工場の雰囲気を感じるだけで、具に、作業をしている様子など観察できるような状況ではありませんでした。 最後に浴場を見学しました。大阪刑務所には5か所の浴場があるとのことです。一度に50〜60人は利用できるだけの広さです。脱衣場が左右に2か所あります。これは、入浴中のグループが上がるのを待って、次のグループが待機するためで、15分に制限された時間内で一斉に入浴して、一斉に入れ替えをするためです。浴場の壁に時間の経過を示す掲示がしてあって、残り時間が15分、10分、5分、3分、1分などと読み取れるようにしてあります。 |