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裁判を傍聴して
 
 裁判(民事)を傍聴する機会があったので、そのときの様子を記録してみました。裁判所(敷地内,庁舎内,法廷内等)での撮影や録音は原則禁止されています。 建物の撮影も、一歩構内に立ち入ると撮影ができません。歩道から撮った大阪地裁の写真をここに載せておきました。
裁判所全景 今回傍聴した裁判は、大阪府寝屋川市で建設もしくは既に操業中の廃プラ処理工場の操業及び建設中止を求めるものです。平成17年8月に「廃プラ処理による公害から健康と環境を守る会」が大阪地裁に提訴したものです。本日は被告側の証人に対する主尋問で、午前の部と午後の部にわたって2人の被告側の証人が、建設と操業の立場から証言しました。
 この日の裁判は202号大法廷において行われました。平成19年5月15日の10時30分から90分と13時30分から90分が本日の開廷状況でした。傍聴席はほぼ満席です。

法廷内の様
202号法廷内部 法廷内の様子を図に示しましたので参考にして以下をお読み下さい。
 正面に裁判長がその両脇に裁判官が各1名着席するようになっている。正面の扉を開けて入廷する。裁判官席の前に一段低く記録員席があって、この日は女性の吏員が着席しました。裁判の結果は全て録音されるとの裁判長からの説明がありましたから、この女性吏員が機器の担当をしているのでしょうか、今でも速記者として記録を担当しているのでしょうか。
 裁判官席を挟んで左右に弁護人席があります。傍聴席側から見て左側に原告弁護団が席に着き、右側に被告弁護団が席に着きます。原告側に5名、被告側に4名の陣容でした。裁判長席に対峙して証人席が設けられています。この、原告弁護団席と被告弁護団の左右の関係は、大阪地裁の場合であって、どこの裁判所でも同じと云うことではありません。
 傍聴席と裁判席との間は高さが1mくらいの柵で仕切られています。裁判席にはそれぞれ入退廷のための扉がついていて、証人の控え席、裁判吏員の席、予備の席なども用意されています。
 傍聴席には裁判官が入退廷する扉と向かい合う位置に左右2ヶ所の扉が設けられている。座席は左右に5席通路を挟んで中央に6席あり、それが6列あります。一部車椅子スペースが設けてあるために椅子は91席あります。
 裁判は粛々と行われます。裁判長の開廷宣言の後、先ず証人が証言に偽証がないことを渡された文書を読み上げて宣誓します。次に、被告側弁護士が弁護書類を説明しそれを証人に示します。書類は裁判官、原告弁護団にも渡っているのでそれを見ながらの進行です。
 弁護人からの質問に証人が示された書類の内容について証言します。質問を一つずつ行い、一つずつ証言する形式で進められます。傍聴席の原告側の傍聴人から時たま、ため息とも野次ともいえない言葉が飛び出します。このことについては、この日の裁判を閉廷するにあたって裁判長からたしなめがありました。小法廷(裁判所見学のときに撮影が許される。)

裁判を傍聴するには
 民事裁判と刑事裁判では傍聴できる手続きに違いがあります。民事裁判では口頭弁論や判決の手続、刑事裁判では公判や判決の手続が公開されています。事前に申し込まなくても傍聴することができます。どのような裁判が行われているのかは、法廷の入口に掲示されている裁判の予定表(開廷表)を参考にすればよい。大阪地裁では玄関ホールに備え付けてある。
 傍聴希望者が多い裁判では傍聴券交付手続が行われる場合があり、その場合には、指定された場所に集合時間までに出向いて傍聴券を入手する必要があります。これは、テレビなどでよく報道されている光景です。
 

  

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