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近年古本事情 せ ど り
 書店名 Libro太秦                                             出店 H24/05/06 
 
 せどりとは「古書店等で安く売っている本を買い、他の古書店等に高く売って利ざやを稼ぐ(転売)」こと。ウイキペディアにはこう説明されている。
 一般には『同業者の中間に立って品物を取り次ぎ、その手数料を取ること。また、それを業とする人』を指してせどりと呼んでいる。これを古書の販売の場合に限定的に使われることがあり、書店同士の売買の仲介をする事、またはそれを生業とした人をせどりとよび、近年ネット販売が広く行なわれるようになり、そこに参入した人たちをセドラーと呼んでいる。
 リサイクル本の大手書店にゆくと、店に備え付けの籠に次々と本を入れて行き、大量に購入している人を見かける。彼らは、自分が読むために購入しているわけでなく、ネットで高く売れる本を選んで、転売のために買ってゆく。正しくセドラーなのである。
 この行為が成り立つにはわけがある。本の希少価値にこだわらない、大量仕入れ、大量販売形式の大規模古書店においては、店頭で売れる値段を設定するから、需要と供給の関係で設定される価格とに大きなずれが起こることがあり、これを丹念に調べて購入すれば、ネットに上利ざやを上乗せして出店出来るわけである。
 ただ、多くのセドラーは丹念に目利きして高額な本を選り出しているわけではなく、携帯端末(最近はスマホが主役)を使ってネット上の価格を検索しながら、高額な本を機械的に選んでいるに過ぎない。中には、バーコードリーダーを駆使して、大量にデータをすばやく解析する者も見かける。
 スマホで検索するためにはある程度の目利きをしないと、高額な本を見つけるための外れが多すぎる。そこで、書籍名、文庫名や新書名、著者、出版社、発行年度等から高そうな本を、経験から選び出す事になる。
 書籍名から判断する場合のキーワードがあって、哲学、考古学、心理学、民俗(族)学などの分野で判断するものから、江戸、パラダイム、インドなどの言葉で判断することも有効な場合がある。著者名では、この著者の本に比較的高いものが多いなど、経験的に判断材料が蓄積されてゆく。文庫や新書では○○文庫、▽▽新書が比較的に高額の本が多いなど、経験的に分かってくる。出版社名においても然り。
 小説やその一時期限定で発行されるビジネス書、自己啓発書、ハウツウ物には高額な本を見つけることがあまりない。また、多くの書物を世に出している、誰もがよく知っている著者のものが、それ程高い価格で取引されないのは、発行部数が多いことに依るためだと思われます。 
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