下賀茂神社 京都市左京区下鴨泉川町 京阪本線「出町柳駅」下車徒歩約10分 訪問日 '12/01/04 |
[歴史] 蹴鞠と書いて、しゅうきくと読む、けまり(蹴鞠)のことである。今で言うスポーツのサッカーと違って競う(注1)ものではない。作法に則って厳かに行なわれるもので、神様に奉納する神事の一つである。 蹴鞠は日本伝来のものではなくて、2300年も以前の中国の春秋時代から行なわれていたという記録が、司馬遷によって著された史記に記載されている。日本には今から1400年前に仏教と一緒に伝えられた。その後、本家中国では廃れてしまったけれども、わが国では独自の発展を遂げて今に伝承されています。 飛鳥の法興寺の蹴鞠の会で、中大兄皇子(後の天地天皇)が鞠を蹴って脱げた沓を、中臣鎌足(後の藤原鎌足)が拾われたのがきっかけで大化の改新が成就したといわれている。その後、平安、鎌倉、室町と天皇、貴族、公卿、武将、神官などにも広く親しまれていた。 室町末期辺りから、蹴鞠の人気は次第に収束していったといわれる。明治維新後の西洋化のために、日本古来の文化が顧みられなくなり、蹴鞠の存亡も怪しくなっていきました。 明治36年、明治天皇の御下賜によって蹴鞠保存会がが設立されました。蹴鞠保存会では、飛鳥井家の蹴鞠を継承して、蹴鞠の技と作法を今に伝えています。 |
[蹴鞠の年中行事] 1月 4日 下賀茂神社(京都市) 蹴鞠はじめ 2月11日 上賀茂神社(京都市) 紀元祭 4月14日 白峯神社(京都市) 春季例大祭 4月29日 談山神社(桜井市) 春のけまり祭 6月第三日曜日 藤森神社(京都市) 紫陽花祭 7月 7日 白峯神社(京都市) 精大明神例祭 8月 9日 平野神社(大津市) 精大明神祭 11月3日 談山神社(桜井市) けまり祭 上記の他、京都御所での春、秋の一般公開、東大阪市の平岡神社、茨木市の阿為神社などでも行なわれています。 |
(注1)1チーム4人、6人または8人で構成され、その中で径7〜8寸の鞠をいくたび「くつ」をはいた足で蹴り続けられるかを競った団体戦と、鞠を落とした人が負けという個人戦があった。 |