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勾配を持っている廊下橋として珍しい例
木造屋根付橋(北堀) L26.7/B=3.0 勾配11度 架橋:1620年代(復元架橋):2006年
所在地 和歌山市一番丁(和歌山城内にあり西の丸と二の丸の北堀に架かる)      11/11/15訪問      地図
南海本線和歌山市駅下車、徒歩約10分
 名前が「御橋廊下」となっているように、建物の一部としての廊下の機能をもっている。今では、西の丸から二の丸へ北堀を渡す橋の役割しか担っていないが、本来は、西の丸の屋敷と二の丸の屋敷を繋ぐ建物としての廊下であった。
けやき通りから、御橋廊下と天守閣を見た 江戸時代には藩主とそのお付の人だけしか行き来できない奥向きの橋であった。平成18年に、廊下に当たるこの橋のみが復元修復された。

 和歌山城に限らず、廊下橋を持つ城は何ヶ所かある。城以外の建物にもそれが見られます。なかでも、群馬県の四万温泉にある積善館のものは、登録有形文化財に指定されていて、いまも宿泊者の利用するところとして知られている。  

 床(橋版)はこのように張ってある城に設けられた廊下橋は、和歌山城に限られたものではなく、福井城、府内城などにも見られるが、和歌山城の廊下橋が勾配を持つ廊下橋と云うことにおいて珍しい例とされている。
 この勾配のために、床材が細かな階段状に張られています。青竹踏みをしている時のような、足裏の刺激があって、歩きにくい橋でした。  

 橋についての諸元は、現地には説明板もなく、ネット上で検索しても見つけることが出来なかったので、城のそばにあった「和歌山城管理事務所」で聞いてきました。
 勾配の量は、西の丸側から二の丸の側への昇りで約11度あるそうです。長さは、26.726m、幅は2.954m、床面積が78.95uと云うことまで教えてくださいました。

紅葉渓庭園より見た 西の丸から二の丸へ登ってゆく 窓の傾きで勾配が確認できる
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