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屋根付き橋・金刀比羅宮例大祭の神輿渡し専用の橋
指定など:登録有形文化財
木造アーチ橋(金倉川) L=23.6/B=4.5 架橋:1869年(明治2年)
所在地 香川県仲多度郡琴平町川西地先−川東地先           07/12/19訪問(10/04/08再訪)     地図 

JR土讃線琴平駅又は琴平電鉄琴平駅下車、駅前の道を西に歩き郵便局の角を曲がって約300m。JR駅から約10分

鞘橋 今までに琴平には何度か来ています。今回は、芝居小屋「金丸座」を見るためにやってきました。また「階段を行く」のサイトに、ここ金毘羅さんの参道としての長い階段を載せてみることも目的にしていました。そんな時、たまたま町を歩いていて見つけたこの鞘橋を、橋を巡るシリーズに付け加えるのもいいかなと思って写真に撮ってきました。
 屋根が掛かっている橋を見たのは初めてでした。愛媛県の内子町にそんな橋があることを、何かの機会に聞いて知っていましたが、実際に屋根付きの橋を見るのは今日が初めてです。

 鞘橋は、寛永元年(1624年)に架けられたという記録がある。その後、補修、架け替えなどが行われて、現在残っている橋は明治2年(1869年)に完成したものです。
 当初は琴平口の一の橋の場所に架けられていたが、明治33年に軍隊の砲車をとおすために架けかえられて今の場所に移された。

鞘橋の由緒書き(写真拡大) この橋は木造のアーチ橋で橋脚がありません。この橋の特徴的なところは、その構造とは別に、屋根を持っているところが全国でも数少ない珍しい橋です。切妻屋根の前後に唐破風の屋根を一段低く構えた3層になっています。唐破風には雲形の妻飾りをつけている。屋根は銅板で葺かれています。
 橋板の下の橋のアーチ部分を板で覆っていて、橋全体がゆるい勾配を持っていることがはっきりと見て取れます。この反りが刀の鞘のように見えることから鞘橋と呼ばれるという説明があります。この覆い板があって、複雑な桁構造は外から見えなくなっています。

 現在この橋は一般の通行に使用されることがなく、10月10日の金刀比羅宮例大祭の他、年3回の例大祭のときにのみ、神輿を渡すために使用する。余談ですが津島橋というのが香川県三豊市にあって、この橋も期間限定で使用される橋です。

 最初の訪問の時に、写真を1枚しか撮っていなかったので、金刀比羅宮の参拝と伊東若冲『花丸図』修復記念特別展・百花若冲繚乱を見に行くのに架けて写真を撮り直してきました。(10/04/08記)

下流側の橋から見た 左岸側の渡り口に柵がある 下流右岸側より撮った
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