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小野小町の姿見の橋 小野小町が水面に映る自分の老いの身を悲しんだと言われている。
所在地 静岡県藤枝市岡部町岡部                          11/08/01(月)訪問         地図
静鉄バス焼津岡部線で岡部支所前下車、旧東海道岡部宿内を北へ徒歩約10分
 今までに既に50橋以上の紹介をしてきたが、今回は、橋めぐりに加えてよいのかと云うためらいがある。と言うのは、橋そのものにではなく、橋の下の水面にこそ話題性があるから。

 この橋は、東海道21番目の宿場岡部宿の街道にある。絶世の美人として誉の高い小野小町が、晩年東国に帰るときにこの岡部宿に泊まったという。小町が橋の上に佇み、夕映えの景色を見ていて、ふと、水面に映る己が身の長旅に疲れた姿を見て、過ぎし日の面影を失った自分の老いの身を悲しんだという。
 宿場の人たちがこの橋を、「小野小町の姿見の橋」と名づけた。

 見ての通り、水路の幅が50cmくらいの川と呼べるようなものでもなく、橋が架かっていることにも気づかないくらいの、名ばかりの欄干しか付けていないから、川でもなく橋でもない様な状況です。誰もが良く知っている「小野小町」に因んだものであることだけが、ここに、橋巡りシリーズに名を連ねさせたといってよい。

 余談になるが、山形県の小野川温泉に「小町の休み石」という、小野小町が腰をかけたという謂れのある石が残っています。「小野小町の姿見の橋」もその類のものでしかありません。

姿見の橋から水面を見る 小野小町姿見の橋由緒書き 橋から南側の岡部宿の町並み
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