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日本一長い鉄線の吊橋
無補剛吊橋(鉄線吊橋)(十津川) L=297.7/B=  /H=54
所在地 奈良県吉野郡十津川村大字谷瀬地先           1964/07/25訪問            地図 

JR五条駅から奈良交通バスの八木新宮線・十津川線に乗って約1時間30分、上野地バス停で降りる。

地元では生活道路(通学に使う) 日本一の吊橋があることを知って、五条からバスに乗り新宮までのコースで旅行したことがある。これはもう相当古い話であるけれども、「ちょっと変わった橋」を巡るHPのサイトを書き始めたので、アルバムを探しました。
 幸いなことに何枚かの写真と、その時の状況が分かるメモなどを見つけたので、ここにそれを載せることにしました。

 この谷瀬の吊橋は今では観光のスポットとして多くの人が訪れています。押し寄せる観光客の多さに、橋の通行制限が出たりする事もあるようです。一度に20人以上渡れませんとの注意書きがされていること、橋のたもとに管理人がいて、訪問者の便を図っていることが、HPのいろいろなサイトで紹介されています。架橋されたのは1954年(昭和29年)です。私が訪問したのが架橋されて10年後の1964年ですから、今からするとこの体験は貴重なものなのでしょうか。

当時は旅行者も少なかった 谷瀬の吊橋は鉄線で架けられた橋として今も日本一の座を守っています。297.7mの長さがあり、水面までの高さが54mあります。橋床は人が二人行き交うのにやっとの幅しかなく、ゆらゆらと揺れること、谷までの高さが高いことは、祖谷のかずら橋の比ではありません。そんな橋を地元の中学生はひょいひょいと渡ってゆきます。行きかう途中「こんにちは」と声をかけてくれました。二人乗りのバイクがダダダッと走り抜けます。(単車での渡橋は地元民だけに許可されているとのことです。)そうなんです、この橋は地元の人の浄財を集めて生活のために架けられた橋なのです。

 谷瀬の吊橋を見学した日は、宿を湯泉地温泉の温泉旅館「湯の里屋」というところにとって泊まりました。当時は、奈良交通バスも走っていましたけれども、私は、国鉄バスの五新線(五条−新宮間)で訪れています。宿は「湯泉地温泉」バス停のそばにあるひなびた感じの建物です。十津川に面した浴室の窓から川原にキャンプをするテントが一張り灯りをともしているのが見えた、と日記に書いてあります。

単車も渡る 橋の裏側を見た 川面まで54mの高さがある
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