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 大阪あんぜんミュージアム 職場の労働安全衛生に関する展示や3D・VRシアターの立体映像や仮想空間を体験することにより危険に対する感受性や安全衛生管理能力を高めるため
大阪産業安全技術館1F・2F・3F
所在地 大阪市中央区森ノ宮中央1−15−10               訪問日 平成20年8月19日      地図
アクセス 大阪環状線森ノ宮駅下車西へ徒歩3分
管理運営 厚生労働省・独立行政法人産業安全研究所より中央労働災害防止協会へ委託
利用案内 土日祝祭日及び年末年始を除く日、9時30分〜16時00分 入場無料
建物正面 府立青少年会館*1に映画を見に行った帰り道で、ふと目にとまった大阪産業安全技術館の文字、大阪あんぜんミュージアムとも書かれている。建物は大阪産業技術館で大阪中央労働基準監督署の厚生労働省管轄の建物です。

 玄関を入った右手にウエルカムゾーンがあって、労働現場の事故などのパネル展示と、一部マネキンを使った作業の安全を啓蒙する実物展示がある。コンピュータグラフィックスとナレーションを使って労働の安全性の紹介もしているが、来館者が誰もいないこと、形だけの受け付けカウンターには担当者が座っているでもなく、自由に持ち帰るパンフレットが置かれているだけ。好きなようにどうぞという感じです。3階に展示室があるように表示してあったので、エレベーターで3階に上がる。

 *1府立青少年会館も箱モノとして紹介する予定でしたが、平成21年6月30日に橋下徹大阪府知事が掲げる「大阪維新プログラム」の一環で廃止されてしまいました。('10/05/28追記)

3F常設展示場 3階は常設展示場になっていた。ここには作業現場で起こる事故についての展示が、おもに要因別の実験装置で分かりやすく展示してあるのだが、閑散としていて、私以外に来館者がいない。好きなだけ装置を動かしてみたりできるけれども、疑問を感じても誰とも話し合うこともなく、理解するもしないもお好きなようにという感じではあります。
 テレビのモニターにアクセスして実験する設備には、いろいろなコースが設定されていたりして、他の人との順番待ちもないから、好きなように利用できます。と言っても楽しい装置でもないから、時間つぶしにはいいのかなと思う程度のものです。
 そう、作業の安全を企業の中で担当していない自分には、どちらでもいいようなことですから。少なくとも、労務担当の仕事をしていたときに、この施設を知っていたらほんの少しでも役に立ったのかもしれません。ここに努めておられる方々は、そういうような広報活動はをどういう風になさっているのでしょうか。

2FころつえビデオCAN 2階はころつえビデオCANと特別展示場というスペースがあり、安全衛生に関するビデオが自由に閲覧できる。これとは別に、定員30席のシアターがあって、時間を決めて上映されているようです。"ころつえ"という言葉を初めて知りました。転ばぬ先の杖を、"ころつえ"というのだそうです?。
 オフィスは2階にありました。受付の女性に、この施設の利用状況をまとめた資料がないかと聞いてみましたが、特にそういうものを作っていないということです。統計をとって、運営効率を上げるにはどうすべきかなんて必要ないんだろうと思う。もし、統計をとった資料があっても、人様に公表する内容でないのかとも思ってしまいます。
 それならば、どういう方が利用されているのかと聞いてみましたら、「団体見学申込書」を見せながら企業からの見学がありますという説明です。私のように、ふらりと来館するような人もいるのでしょうかと水を向けると、子供連れのお母さんたちが、大阪城公園の帰りに入ってこられることがあるということです。これはありそうな話です。
 申込書の見学対象者欄に、安全衛生委員、安全衛生担当者などの記述があって、このような人を対象として、ここの展示があるのだと思うのだが、私は、安全衛生管理者の資格を持っていて、定年後の一時期、その資格を利用する仕事をしたが、ついど、ここ(大阪あんぜんミュージアム)のことを知らなかった。なんのためにこの施設が存在しているの?。    

1Fウエルカムゾーン 3F展示装置類 4F展示装置類
平成22年5月28日追記

 民主党の事業仕分けによって、安全ミュージアム&シアターが廃止されることになったという記事を紹介します。

 あんぜんミュージアム、仕分け受け入れ廃止決定 厚労省(朝日新聞記事 H22.5.25)

 長妻昭厚生労働相は25日、中央労働災害防止協会が運営し、事業仕分けで「廃止」と判定された、労災防止の情報を提供する「あんぜんミュージアム&シアター」について、厚労省としても廃止を決めたことを明らかにした。長妻厚労相は「労働安全行政でお金が足りない部分がある。優先順位を見ると、廃止するのが適切」と述べた。
 あんぜんミュージアム&シアターは東京と大阪にあり、産業ロボットや安全対策に関する機器の展示、安全衛生の映像上映などを行っている。今月21日の事業仕分けでは、「典型的なハコモノ」「必要性自体を再検討する必要がある」などと指摘を受け、施設を含む同協会の「安全衛生情報提供・相談等業務」が廃止判定を受けていた。

 安全ミュージアムが労働者の安全を啓蒙するためのものであるならば、土日祝閉館で、開館時間が9時30分〜16時という時間帯では、多くの労働者が利用する時間帯になっていない。とテレビのキャスターが話しているのを聞くまでもなく、私が箱モノとしてここに紹介したことが正しかったのです。

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