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 回文とは、前から(通常通り)読んだ場合と、後から(通常と逆に)読んだ場合とで文字や音節の出現する順番が変わらず、なおかつ、言語としてある程度意味が通る文字列のことです。新聞紙(しんぶんし)竹薮焼けた(たけやぶやけた)など、誰もが一度は聴いたことがあると思う。
 回文の歴史は古く平安時代までさかのぼるといわれています。ここに有名な古典的作品を紹介しておきます。

 永き世の遠(とお)の眠(ねぶ)りのみな目ざめ波乗り船の音のよきかな

今朝沢山(たんと)飲めや菖蒲(あやめ)の富田酒(詠み人宝井其角)

 信越本線の駅で新津2駅おいて亀田1駅おいて新潟と並んでいるところがあって、新津、亀田、新潟をそれぞれの駅を逆さまに読んでみると、終に(にいつ)駄目か(かめだ)互いに(にいがた)となる。これは回文ではないけれども、以前読んだ本に出ていたことを思い出して書いてみた。考え出した人は「やった」と思ったに違いない。

 自分でも作ってみようと色々苦労するのですが、一寸したテクニックがあるのでしょうか、勉強不足の今はとても秀逸な回文が作れません。そのうちに、気の利いた作品が出来るようになることを期待しながら、回文のページを開設いたしました。(07年03月記)
 

回文を作り始めた頃の作品

 ☆よく湯浅にさあ行くよ(よくゆあさにさあゆくよ)  11文字    (07/03/20作)
        湯浅に町並見学に出かけたときに出来た回文です。第一号作品。

 ☆妻、美濃加茂でモカ飲み待つ(つまみのかもでもかのみまつ)  13文字   (07/03/24作)
        美濃太田市の駅でふと考えが浮んで創ってみました。

 ☆おけさを唄うお酒を(おけさをうたうおさけを)  11文字
        酒が読み込まれた回文が多くあるようです。酒が今朝に対応しているから、自然と使われる
        ことが多いようです。今朝食べた鮭(けさたべたさけ)もその類です。

 ☆義父、私にしたは不義(ぎふわたしにしたわふぎ)  11文字

 ☆歌留多見たいか痛みたるか(かるたみたいかいたみたるか)  13文字   (08/03/26作)
        毎年使う歌留多(百人一首)どれほど痛んでいるか気になって、一度出して調べますか。

 ☆ニキビ撫で、春、派手なビキニ(にきびなではるはでなびきに)  13文字  (08/04/22作)
   

回文の創り方と云うものを知って創作し始めた頃の作品

 回文の作り方というのをインターネットで見つけました。それに倣って作ってみました。その効果を急ぐあまり、少しぐらい出来が悪くてもあえて載せておきます。そのうち、もっとましなのを作ります。(08年08月23日・記)

 ☆咲いていた田植唄、大抵さ(さいていたたうえうたたいていさ)  15文字  (08/08/23作)    

 ☆雫、きっとゴミは見事突き崩し(しずくきっとごみはみごとつきくずし)  17文字  (08/08/23作)    

 ☆農相のウソ、右脳沿うの(のうそうのうそうのうそうの)  13文字  (08/08/27作)
        太田農相の政治団体が秘書の自宅を事務所として届け出て、事務所費などを計上していた
        問題が発覚した。赤城農相、松岡農相も事務所経費にかかわる不祥事が起きている。記者
        会見でのウソが物事の判断能力を伴っていない。    

 ☆嬶死んだうろたえたろう男子がか?(かかしんだうろたえたろうだんしがか)  17文字 (08/08/27作)
        自分の嫁が死んだくらいで男子たるもの狼狽してはいけない。

 ☆地区開花、伊勢市の市制改革地(ちくかいかいせしのしせいかいかくち)  17文字 (08/08/29作)
        伊勢市が改革した地域が思惑通りに発展を遂げた。

 ☆私のも如何、紳士が買い物したわ(わたしのもいかがしんしがかいものしたわ)  19文字 (08/08/29作)

 ☆追い出せ逝かん団塊世代を(おいだせいかんだんかいせだいを)  15文字(08/08/29作)

 ☆美枝頬にキス儚い恋、恋仲は好きに微笑み(みえほほにきすはかないこいこいなかはすきにほほえみ)
                                                         25文字(08/08/30作)
        少し長めの回文ができるようになってきました。

 ☆閨、野山遠い眺め良し、嫁がな、言う苫屋の屋根(ねやのやまとういながめよしよめがないうとまやのやね)
                                                         25文字(08/08/30作)

 ☆永く務めた企画先リタイヤ後、焼いた力作花器貯め、嫁くがな
        (ながくつとめたきかくさきりたいやごやいたりきさくかきためとつくがな)  33文字(08/08/30作)
 

回文川柳

 回文の俳句というか川柳というのか、そういうものを作る人にネット上で知りあった。マネしようと思って作ってみました。回文というより怪文と呼べるような作品ができた。(08年09月15日・記)
 回文の俳句に、芭蕉十哲宝井其角の「今朝沢山(たんと)呑めや菖蒲の富田酒」というのがある。(10年7月12日・記)

 ☆咲くやこの なみはや(浪速)は皆 野小屋草(さくやこのなみはやはみなのごやくさ)  (08/09/15作)    

 ☆罪犯し 過去絶ちた子が 鹿を見つ(つみおかしかこたちたこがしかをみつ  (08/09/15作)    

 ☆紫の 渋き佳き藤 軒去らむ(むらさきのしぶきよきふじのきさらむ)  (08/09/15作)    

 ☆腐し布 退きし年記の 歴史咲く(くさしきれのきしとしきのれきしさく)  (08/09/25作)    

 ☆母トキと 惑いの暇 とき問はば(ははときとまどいのいとまときとはば)  (08/09/27作)    

 ☆意志半ば して直ぐ捨てし 儚なしい(いしなかばしてすぐすてしはかなしい)  (08/09/28作)    

 ☆包めとも 笑みしばし見え 求めつつ(つつめともえみしばしみえつつめとも)  (08/09/29作)    

 ☆良いらしい 特にお肉と 医師等言い(いいらしいとくにおにくといしらいい)  (08/10/02作)    

 ☆妬いとるね 仲良き夜かな 寝ると嫌(やいとるねなかよきよかなねるといや)  (08/10/04作)    

 ☆役作り 舞台に痛ぶ 理屈苦や(やくつくりぶたいにいたぶりくつくや)  (08/10/05作)    

 ☆輝かし 漢文文化 史家や画家(かがやかしかんぶんぶんかしかやがか)  (08/10/12作)    

 ☆憶追いつ 後々の地の 追憶を(おくおいつのちのちのちのついおくを)  (08/10/12作)    

 ☆滋賀近江 伊賀人苦い 身を犯し(しがおおみいがにんにがいみをおかし)  (08/10/13作)    

 ☆熊本に 観光今夏 二兎も巻く(くまもとにかんこうこんかにともまく)  (08/10/13作)    

 ☆遠野行き 柳田来なや 奇異の音(とおのいきやなぎだきなやきいのおと)  (08/10/16作)    

 ☆指令にて 宝あらかた 手に入れし(しれいにてたからあらかたてにいれし)  (08/10/18作)    

 ☆椎の木の 茂る春芥子 軒の石(しいのきのしげるはるげしのきのいし)  (08/10/19作)    

 ☆かるた見よ 定家もかいて 詠みたるか(かるたみよていかもかいてよみたるか)  (08/10/20作)    

 ☆暮らし来て 難民みんな 敵シラク(くらしきてなんみんみんなてきしらく)  (08/10/21作)

 ☆暮らしきつ 苦労耄ろく 尽きし楽(くらしきつくろうもうろくつきしらく)  (08/10/21作)    

 ☆新鮮さ 海鮮・青果(甲斐先制か) 参戦し(しんせんさかいせんせいかさんせんし)  (08/09/02作)
          回文でもあり段駄羅にもなっている句を創ってみました。
 

人名詠み込み回文

 グループ旅行に出掛けるために参加者の名前をもじって回文を考えてみました。フルネームで出来上がった回文4名分は、ここには掲載しませんでした。(08年09月17日/9月24日・記)

 ☆安井、ナイスや(やすいないすや)   安井さん、その写生画ナイスやで

 ☆もてし藤田自負しても(もてしふじたじふしても)  自分では持てると自負していても

 ☆まやかしいし華山(まやかしいしかやま)   すみません、華山さんには少しもまやかしいところありません    

 ☆わ、小林カッカしヤバ、恐(わこばやしかっかしやばこわ)
              お淑やかな小林さんに、こんな回文ができてしまいました。    

 ☆和田氏まだましだわ(わだしまだましだわ)  ここでいう和田さんはどこかの和田さんのことです。    

 ☆拙い、横田今宵妻(まずいよこたこよいづま)  横田さんほんと拙いよ、奥さんにばれたら。    

 ☆高美の異性の見方(たかみのいせいのみかた)  高美さんの男性観、見識の高さ、選ばれた人最高です。    

 ☆優し松尾倹しさや(やさしまつおつましさや)  優しい上に倹しい性格の松尾さん    

 ☆元の金谷と似た仲の友(もとのかなたにとにたなかのとも)  今も金谷さんは変わらないけれども    

 ☆斉藤さん監査疎いさ(さいとうさんかんさうといさ)  
              家計しっかりの斉藤さんも、会社の監査についてまではちょっとね。    

 ☆子に、小西にこにこ(こにこにしにこにこ)  子供好きの小西さん、子供にはいつもニコニコ    

 ☆有馬はマリア、山本も摩耶(ありまはまりあやまもともまや)
              聖母マリアのような有馬さん。山本さんも摩耶夫人のような良妻賢母です。    

 ☆違う福澤さ、工夫勝ち(ちがうふくさわさくふうがち)
             他の人とはちょっと違う福澤さん。いつも何かしら工夫している。    

 ☆可愛い村上、絡むいい和歌(かわいいむらかみからむいいわか)  可愛さが絡む良い和歌を詠む村上さん。    

 ☆もと、伊豫本も良い友(もといよもともよいとも)  昔付き合ってた元の友、伊豫本さんってよい友達でした。    

 ☆内海いない未通(うつみいないみつう)  メール打っても返信がない。内海さん居ないのかなあ。    

 ☆聞いて怒る松原、×○書いていき(きいていかるまつばらばつまるかいていき)
              ニュースを聞いて腹立たしいことが多い。手元のメモ帳にニュースごとに○と×の記号を書いて行く。    

 ☆死闘、東地うとうと(しとうとうちうとうとし)  未明の死闘、明け方に少しうとうとし    

 ☆出ます梶浦、宇治か須磨で(でますかじうらうじかすまで)
              梶浦さんが源氏物語に出ます。役柄は宇治か須磨の場面で
 

漢字回文  (10年07月11日・記)

 通常の回文とは別に、漢字回文というものがあって、これは、サカサマから声に出して読んだときに成立するものではなくて、文字にして表示したものを逆から目視したときに成立する回文です。自作の回文がまだなくて、ネットで検索した作品を例として掲げておきます。(作品例) 乳牛から滑らか牛乳 

 この、漢字回文の説明を書いていて思い出した。海苔とお茶を製造している会社に、山本山というのがあった。これも、言うならば漢字回文ということになる。落語家に、三遊亭遊三、三笑亭笑三さんなどがいて洒落た名前になっている。三宅宅三さんなども実際におられた。
 漢字ではないけれども、アルファベットの前後から呼んでも同じになる、社名、商品名、店名などを、最近よく目にするようになってきた。これらを思いつくままに列記しておきます。

  nissin(日清食品)  ohsho(餃子王将) OilliO(日新オイリオの商品名) AVIVA(パソコン教室) CIVIC(ホンダ車)
  OsakaSakaso(大阪咲かそう 大阪市のキャンペーンコピー)

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