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松並木のある宿場 赤坂宿・御油宿

愛知県豊川市赤坂町・御油町 名鉄名古屋本線名電赤坂駅下車徒歩約5分  2009年3月4日(水)訪問

 東海道の36番目の赤坂宿と35番目の御油宿は、その距離16町(約1700m)と近くその行程の間には東海道では唯一の松並木が残されている。約300本の松が600mにわたって並んでいる。「東海道中膝栗毛」の舞台にもなっています。

 名電赤坂駅を降りて、旧東海道の赤坂紅里の三叉路まで約300m。駅前のよろずや風の店で、町歩きの地図がもらえる所を教えてもらいました。三叉路の角は高札場跡を模した公園(赤坂宿公園)になっていました。すぐ右に尾崎屋という看板を掛けた民芸品製造の古い家屋、そのすぐ先に大橋屋という、今も商いを続けているという旅籠があります。
旅籠 大橋屋土間 大橋屋は1711年に達られ間口9間の二階建。軒先につるされた大きな提灯が、如何にも年代物という古めかしいものです。中に入らせてもらって土間、店先の写真を撮らせていただきました。お話では、予約を取れば一日に2組までの宿泊ができるようです。東海道の歩き旅をしている人が泊まりに来られますということです。店の間から2階に上がる階段は、時代劇などでよく見ることがある幅の広いものになっています。天井はなくて2階まで吹きぬきになっていて、小屋組みが見えます。大きな張りと煤けた柱、上がり框の材の太さなど、300年の歴史を感じる建物です。

 大橋屋の少し先に、赤坂休憩所「よらまいかん」と云う建物があって、休憩をしたりトイレを借りたりできる施設があります。ここで、町案内のパンフを手に入れて、街道を御油宿の方にとって返します。赤坂宿では赤坂陣屋跡、赤坂本陣址、問屋場址を示す説明板が建てられているだけで、建物が残っているわけではありません。
御油 松並木 赤坂宿の外れから御油宿に至る約600mくらいの松並木が続きます。慶長9年(1604年)に植樹されたこの並木が幾星霜も経て今も保存されています。国の天然記念物に指定されている。
 松並木を過ぎた所からは御油宿になります。御油宿に入っても、保存修復された古い家屋が町並みを形成しているわけでもなく、説明板や石柱が建てられているだけです。御油本陣址、高札場跡、問屋場址がそこに存在していたことを示しているだけ。古い建物もそれほど見かけません。公開施設として「御油の松並木資料館」が建てられていて、資料などから宿場の雰囲気を感じることができます。
 御油宿では、東海道が大きくかぎ型に枡型を形成しています。道筋を少しくい違えさせた枡型は多く見かけるところですが、御油のそれは直角に二度曲げられた道になっていました。この例は、中山道の大井宿でも見かけた。

 御油宿を先に進んで御油の追分から姫街道を歩いて名電の国府駅に着きます。


旅籠 大橋屋

大橋屋店の間

尾崎屋

尾崎屋行燈看板

松並木入口付近

御油宿町並

御油宿町並
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