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和紙と卯建のあがる家並み      重伝建選定(1999/05/13)
町並み分類:城下町商家町
文化財:小坂家住宅(国の重要文化財)・旧今井家住宅(市指定文化財)
公開施設:旧今井家住宅(有料)・山田家住宅(無料)
岐阜県美濃市加治屋町・永重町・本住町・魚屋町・殿町     07/03/24  08/04/09 11/12/26訪問      地図
長良川鉄道美濃市駅下車徒歩約7〜8分
 長良川鉄道の美濃市駅から町並まで7〜8分のところにある。以前、国鉄の越美南線であった路線が、今は長良川鉄道になっている。
 旧一番町の町並み町並は、東西方向に二筋の街路と、これを結ぶ南北方向の四筋の横町からなる目の字型の町割りになっている。北側の筋を旧一番町通り、南側を旧二番町通りと呼んでいる。
 この町に卯建を残している20軒程の家屋と、多くの伝統的建造物が残っている。主に、旧一番町通りに卯建を残す家屋が集まっているが、町並の美しさは旧二番町通りも素晴しいものです。唯一存在する国指定重要文化財小阪家は、旧二番町通りのほぼ中ほどにある。今も、造り酒屋を営んでいて見学は非公開ながら店先まで可能となっている。

 小坂家の特徴は美しい勾配を持った起り屋根と、その痕跡を残している三本卯建にあるそうです。中の卯建は明治20年頃に撤去されて、今は建物の後ろ側に一部を残している。建築年は1772年頃といわれています。
 店に入ってみると、店先だけでなく土間を通って店の奥まで見せていただけました。その上、建物の造りなども説明していただき、実際に商売を続けながらの町並保存に感謝です。
 卯建の軒飾りには特徴があって、鬼瓦をもたない、鳥衾と二枚の破風瓦の簡素な懸魚はこの町では小坂家だけです。下の小坂家の写真からは充分にその様子が伺えないですがご容赦下さい。町並辞典の本卯建の項の写真をご覧下さい。

 二つ並んだ卯建飾り保存地区の中には20軒程の卯建のあがっている家屋が残っている。旧一番町にその多くが残されていて、その中でも卯建を持つ家屋5軒が並ぶ家並みは、私にとって初めて見る景色ではあるが、日本人の心のどこかに記憶として残っている懐かしさを呼び戻すような気がする。
 それぞれの卯建が持つ軒飾りには、古い形式のものから装飾性の富んだ新しい形式のものまで変化があり、日本の建築美が城郭建築や寺院建築に留まらず、町屋建築の中にも見出せる。

 保存地区の中では、山田家住宅(町並ギャラリー)と旧今井家住宅(美濃資料館)が拝観が可能になっています。富裕な商家(民家)では土間を挟んで左右に部屋を持っている3列型が多い。奥には資料展示用の蔵、卯建を紹介する蔵、郷土の芸能(にわか)に関する展示用蔵がる。水琴窟もこの旧今井家での見所です。

 美濃の町は中部地方の屋根神様を祀る地域としても紹介されるところです。秋葉様と云う火伏せの神様が、主屋の屋根の家に祀られています。

小坂家住宅 旧二番町の町並み 火伏せの秋葉様(屋根神様)
旧今井家の水琴窟 卯建の連なる家並み 武藤家の駒繋ぎ石
秋葉様('11/12/26撮影) 旧二番町('11/12/26撮影) 秋葉様('11/12/26撮影)
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