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練り塀の町並みが残る島 祝島

山口県熊毛郡上関町祝島 JR柳井港駅から連絡船で1時間余 2008年3月31日(月)訪問 地図

練り塀の続く家並み 瀬戸内海にこんな島がある。山陽本線柳井港駅のそば柳井港から上関航運の船に乗って約1時間、それは山口県熊毛郡上関町祝島。島のあちこちには堅固な石積みの壁で囲まれた家屋が今も残る。この石積みの壁は練り塀と呼ばれている。丸いゴロタ石を積み上げて土で固めて、石を表に露出させながら白漆喰で押さえて作られている。この上に瓦を乗せて石壁として、開口部を作ってある。
 祝島は瀬戸内海の最西端に位置しているため、波静かな瀬戸内海にはあっても、内海とは異なり激しい風波が襲う外海に面し、それに耐える様に石積みの壁を設けている。また島の集落が密集していることもあって、防火の点からも石積みの壁が発達したものと思われます。

 島の中を縫うように、上へ下へと細い子道が続きます。かっては、この両側の民家が全てが石済みの練り塀を持っていたのかも知れません、写真を何枚か撮ってきましたけれども、道の両側に練り塀を残す風景はそれほど残されていません。今は、コンクリートで固められた家、最近の建築様式で建て替えられた家などに変わりつつあります。また、残されている練り塀も、白漆喰で固めた上をコンクリートで補強してあります屋根もセメントや漆喰で固めてある。屋根瓦も漆喰で固めてあります。中にはその上から塗料で塗り固めたものも見られます。
 小道を何度も行き来しながら写真を撮っていますと、島の人にも何度か出会います。向こうから挨拶をして下さいます。島の風情は変わってきているけれども、島の方々の温かさには何も変わっていないことが嬉しく感じます。

 島の中をどのように歩くと、効率よく練り塀に出会えるのかを訪ねる為に郵便局で道を尋ねました。お仕事中にも関わらず住宅地図を出してきて、「この道からここを通って・・・」ととても親切に教えて下さいました。島の特産品を買いたいとお店に立ち寄った時にも、「遠いところからお越しいただけいたのに練り塀は期待はずれでなかったですか」とお気使い下さいました。


練り塀のある道

練り塀のある道

練り塀のある道

練り塀

島には井戸が多く有る
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