備中売薬で名を馳せた町 町並み分類:門前町・宿場町 文化財:総社市まちかど郷土館(旧総社警察署)(登録有形文化財) 公開施設:まちかど郷土館(入館無料) |
||
岡山県総社市総社一丁目・二丁目・三丁目 2010年3月6日(土)訪問 地図 | ||
JR東総社駅より徒歩約5分、総社駅より約20分。総社駅にレンタサイクルがある。 | ||
町並みは、総社駅前から東にJR吉備線に沿うように伸びる松山往来に点在しています。街路の整備が進みつつあって、要所要所に歴史指標が立てられています。 総社市総社地区は、備中国総社宮の門前町・街道の宿場町・浅尾藩の陣屋町として栄えたところです。総社宮を中心に町が発展していったため、総社が町の名前になった。浅尾藩のほか、岡田藩・足守藩などの小藩が入り組んだかなり複雑な統治管轄になっていた。 町の中心部は総社宮のある総社2丁目辺りで、旧総社警察署の建物を利用したまちかど郷土館が建っています。この建物は明治43年に建てられたものです。建物の東側は総社宮の参道に接する角地にあります。寄棟造り桟瓦葺の木造2階建てで、外装を下見板張りとしてあります。東南隅に宝形造、八角形状の塔を持っているのが特徴的です。 内部の展示資料によると、ここ総社は古くから売薬で、商人が全国に出かけて置き薬をするという生業をしていたところで、越中富山の薬売りで誰もが知る富山の売薬は、ここから引き継がれたものだということです。 この町の伝統的な建物は、切妻平入り本瓦葺になまこ壁をつけた主屋、中2階の虫籠窓など、商家の造りになっています。蔵を併設した家屋もあって、重厚な家並の形成が残っています。寄棟平入りの屋根の片側に直角に寄棟の屋根を架けた、他の土地では見かけないような建て方の家屋も2〜3見かけました。 平賀元義来遊の塩屋跡という史跡碑が建っている家屋がありました。ご近所の方にお話を聞きましたら、横の路地を入ってこの建物の裏の方へ案内してくださいました。2棟の蔵には幌が掛けてあって復元工事をしているところです。総社市の管理建物になっているようです。 |
||
平入りの主屋に妻入りの蔵を持つ | 切妻平入り本瓦葺 | 平賀元義来遊の塩屋跡 |
総社宮参道脇に建つ家屋 | 寄棟の屋根を直角に架けてある | 平入りに千鳥破風屋根 |