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重伝建選定 2005/12/27

北前船の船主集落 橋立

町並を訪ねてへ

石川県加賀市橋立町 JR北陸本線加賀温泉駅下車加賀周遊バス約40分 2009年10月16日(金)訪問 地図

 橋立地区に行くには、JR加賀温泉駅前から加賀周遊キャンバスという、乗り放題のバスがある。1日券を購入すると、加賀温泉地区の主だったところへ、乗り降り自由で行くことが出来る。以前(平成19年1月16日)に片野鴨池に探鳥に行ったときに利用したことがある。
 今日は橋立地区に行く前に、大聖寺の町を見てから行く計画で来た。予定では、大聖寺駅からキャンバスで橋立に行くようにしていたが、丁度良いバス便がないので、駅の観光案内所でいろいろお聞きした結果として、レンタサイクルで橋立地区まで往復することにしました。

 案内所の方の話では、30分くらいで行けるのではないかということでした。実際には、大聖寺の町を見学してから橋立地区に着くまで約20分くらいで済んだ。専ら国道19号線を走ります。途中一ヶ所の150mくらいの小野阪トンネルと緩い上り下りがあるだけの、適度な運動になる程度の道中です。帰りは同じコースでも大聖寺の町を抜けて駅まで行くので30分くらいかかってしまいました。

蔵六園のある通り 橋立地区にかかると国道わきに六蔵園の表示が見えてきます。この六蔵園が橋立地区の重要伝統的建築物保存地区の北の端にあたり、ここから南側と西側にかけて町並みが続いています。橋立は江戸後期から明治中期にかけて活躍した北前船の船主や船頭が多く居住した集落である。このうちに酒谷家の本家と分家の建物がそれぞれ、北前船の資料館と蔵六園として一般に公開されています。
 この町を歩いていて目に付くのが敷石や石垣に使われている淡緑青色の石です。笏谷石(しゃくだにいし)と呼ばれる石で、きめ細やかな肌と穏やかな青みを帯びた風合いが落ち着いた風情を漂わせます。屋根は赤みを帯びた瓦で葺かれていてます。

旧増田叉衛門邸の石垣 笏谷石は福井県の足羽山から産出される石で、三国港から北前船で遠くは蝦夷の地にまで運ばれていったということです。三国の町を訪れた時にも、この石を建物の土間に敷き詰めた旧家が何軒かありました。

 橋立の町は北前船で多くの材を築いた船主の剛性な家屋が立ち並んだ所でいます。建物の周囲は板塀や土蔵が配され、笏谷石の石垣、敷き石が使われています。内部の柱などはベンガラ塗の上に漆をかけた赤みを帯びた光沢を持っています。庭石などには、北前船で持ち帰った各地の明晰が配置され、贅を尽くしています。
 西出・久保・酒谷・増田・忠谷、西谷家といった船主が活躍していました。酒谷家の本家と分家の建物は内部公開されていますけれども、他の船主の家屋は建物が一部残されているだけのものであったり、内部を見せるようになってはいません。旧増田叉右衛門邸の石垣と久保彦兵衛邸の屋敷にあがる石段は笏谷石で葺いてある立派なものが今も残っていました。

 橋立地区の他、大聖寺川の河口の瀬越地区にも船主部落が発達していた。今回は、ここを訪問する時間がありませんでした。地図


蔵六園

北前船の里資料館

旧忠谷久五郎邸

旧久保彦助邸

福井別院の近く

北前船の里資料館玄関
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