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風の港・醤油の町 引田

香川県東かがわ市引田  JR高徳本線引田駅から徒歩約6分  2009年12月26日(土)訪問 地図

 引田は穏やかな良港に恵まれて港町として栄えた。物資の集散とも相まって、醤油醸造も盛んになり、更には讃岐三白(塩、砂糖、綿花)と呼ばれた物のうちの塩と砂糖の生産も盛んで江戸時代後期には廻船問屋や豪商も現れるほどに発展しました。
 町中には古い建物が多く残っていて、今も操業を続ける醤油醸造のかめびし醤油(岡田家)、町の情報拠点ともなって家屋の内部公開をしている井筒屋敷(佐野家)、大庄屋の日下家などは、その規模も相当なものです。

讃州井筒屋敷
 旧の佐野家住宅を改装して一般に公開している。主屋に当たるところは有料の拝観施設となっています。待機しておられたボランティアガイドさんの案内で、邸内を30分近く説明していただきました。このために、街中の散策時間が少し窮屈になりましたけれども、引田の町を十分知ることができました。
 屋敷地の広さは1千300坪ほどもある広大なものです。江戸時代から醤油・酒の醸造を生業としていた商家です。創業は江戸時代の元禄5年(1692年)で全国に醤油の販路を広げていました。大正に入ってからは酒造業も始め焼酎、みりんなども作っていました。平成9年に無住となってから引田町に引き取るまでは朽ちるに任せていたということです。今は、立派に町の情報発信基地であり人々が集うプラザになっています。
 町観察にはそこまで手が加わらないほうがいいのですが、荒れるに任せておくのはもったいない建物です。仕方のないことかもしれません。

かめびし醤油
 引田の町の北側を流れる小海川に架かる御幸橋を渡ったところに、ひときわ目をひく建物群が立っています。ベンガラ塗りの真赤な壁のかめびし醤油(岡田家住宅)です。創業が宝暦3年(1753年)で店舗、醤油蔵などが国の有形文化財に指定されている。
 本瓦葺の屋根と建物の玄関の上に揚がっているアンドン看板は、古い建物と調和のとれた新しさを感じます。建物群は江戸の末期から、明治大正期を通じて建てられたものです。

 引田の町は御幸橋からかめびし醤油、井筒屋と続いて展開している。井筒屋に角で鍵形に道が2直角に折れてさらにそのまま南へと伸びていきます。大庄屋の日下家があります。ここは引田の御三家のひとつで、先に説明をした佐野家の井筒屋、岡田家のかめびし醤油があとの二つです。
 日下家の長屋門は入母屋造りの本瓦葺で、その構えの大きさは御三家の名に相応しいものです。長屋門と主屋は国の登録有形文化財です。

 日下家の斜め向かいには旧の引田郵便局のレトロな洋館が建っています。風の港館として
 

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