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金 丸 座 芝居小屋設備:
 回り舞台・奈落・迫上り・スッポン・空井戸・花道・仮花道・ロクロ・かけすじ
 義太夫席・枡席・木戸口・囃し席・鳥屋・桟敷席・羅漢台・ぶどう棚・下足場
文化財指定:国の重要文化財  創建年:1835年(天保 6年)
所在地 香川県仲多度郡琴平町乙1241                      訪問 平成19年12月19日    地図
JR土讃線琴平駅下車徒歩約10分
金丸座全景金丸座の創建と歴史
 旧金毘羅大芝居は、天保6年(1835年)に創建された芝居小屋で、現存するものの中で最古の芝居小屋です。小屋の名前は所有者が変わるたびに変更し金丸座は明治33年に改名されて今もこの愛称で呼ばれている。昭和45年に国の重要文化財に指定されたのち、昭和47年から4年かけて今の場所に移築復元された。
 昭和60年から「四国こんぴら歌舞伎大芝居」が開催されている。

舞台及び装置
 舞台の中央には直径4間の廻り舞台があり、奈落から役者がせり上がってくるせりが付けられている。舞台の下手から客席を貫いて花道が付けられている。金丸座の場合この花道の天井にかけすじと呼ばれる宙乗りの装置が付いていること、舞台の下手には花道より幅の狭い仮花道も付けられている。花道の舞台よりの七三の位置に切穴(すっぽん)が、舞台と花道の付け根には空井戸が設けられている。
 すっぽん、空井戸ともに奈落から役者が登場するための舞台装置である。すっぽんは回り舞台のセリと同様にスライド式のせり上がりで人力で持ち上げるのに対して、空井戸からの役者の出方は自力で階段を上がって出てくる仕掛けになっている。
 舞台の上手側の袖にロクロという装置を置き、舞台への背景の上げ下げや道具の出し入れに利用する。下手側の袖には羅漢台がある。また舞台裏側には大小の楽屋、小道具部屋、衣裳部屋など部屋が用意されています。
 舞台および平場の天井には竹を荒縄で編んだぶどう棚があって、舞台、花道などへ花吹雪を降らせるなどに利用されます。

客席など客用設備
 客席は舞台上手より、一階桟敷席、二階桟敷席、出孫桟敷、仮花道、平場桝席、花道、日の出席、出席桟敷、一階桟敷席、二階桟敷席となっている。舞台の正面には一階に青田組、二階席として前船、中舟、後船などが設けられている。平場桝席は舞台から後の方にゆるく勾配をつけて後の席でも舞台が見やすく考慮されている。六人で一桝で作られているが、現在は五人を一桝で使用しているとの説明を受けました。
 芝居小屋の入口にはねずみ木戸と呼ばれる潜戸が付けられていて、一般の客はすべからくここから中に入る。木戸銭を取る札場と、下足を収納する下足場が木戸の左右に各一か所用意されています。高貴の方が来られた場合には潜戸付きの入口とは別の木戸がから中に入るようになる。

平場桝席から部隊を見る 2階席より舞台・花道・仮花道・桝席 ぶどう棚に吊るされた顔見世提灯
まねき看板と潜り木戸 奈落の回り舞台装置 迫上り装置
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