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水路閣 琵琶湖疏水の水路橋
指定など:国の史跡・日本の土木遺産
レンガ造りアーチ橋 L=93.17/B=4.06 
所在地 京都市左京区南禅寺福地町                  10/05/01訪問               地図 
京都市営地下鉄蹴上駅下車、徒歩約10分。南禅寺境内 
 水路閣ここに紹介する水路閣は、橋ではあっても、交通の移動手段に使われるものではない。本来、橋は道路法によって、道路と位置付けされているもので、人専用のもの、鉄道専用のもの、自動車専用のもの、及びそれらの併用となっている。水路閣は水を導くために造られた水路で、橋を利用しているけれども道路の範疇に入るものではない。むしろ、河川法でいうところの河川の定義にあうものではないかと思う。
 草津川遂道 上は草津川の川床左の写真は、草津市の追分の辻にある草津川遂道です。この上は草津川の川床になっている。いわゆる天井川です。新草津川が開削されて、草津川は廃川となったけれども、トンネルの上は元々は川床であったために、橋ではなく河川の一部に位置づけられていた。水路閣は、そういう意味からして人口の天井川の水路になっているわけです。

 水路閣は、琵琶湖の水を京都市内に導くための琵琶湖疏水の施設で、南禅寺境内の南の外れに煉瓦造りアーチ橋造って、その上を水路としたものです。建設に当たっては、美観を損ねるものとしての反対の意見があったと聞きます。由緒あるお寺の境内に煉瓦造りの建造物は、誰が考えても美観を損ねるような気がします。
 皮肉なもので、煉瓦造りの美しい姿が、四季折々の風景にマッチして、今では観光客を集めるまでになっています。

 水路閣の上に上がってみます。水路閣の直上は立ち入ることができないように、フェンスで囲まれています。下の写真は水路閣の上の導水路を撮ったものです。橋の幅4.06mで水路幅は2.42mあります。水路橋から上流には歩けるようになっています。途中、蹴上発電所へ水を落とす送水管のそばを通って、蹴上インクラインの始発点と蹴上の船だまりに到着します。
 琵琶湖疎水に沿って遡れるのはこの辺りまでで、いったん三条通りに降りて上流を目指すことになります。上流の、日の岡第11号橋へは徒歩で20分以上の道のりです。  

三条通りから南禅寺に至るトンネル 水路閣の下はトンネル状 水路閣の上は導水路
水路閣の説明(写真拡大)  インクラインのレール  蹴上の船溜まり 
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