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これって無駄なこと  
寝屋川市緑町(成田山境橋口交差点北西角)                2006.10.25探訪           地図 
 小公園に設置されている器具及び設備について、設置された当初から疑問に思っていたことがある。今日、近くの階段を探訪したので写真を撮ってきた。そのついでに、色々と確認してみた。写真のような設備を作って、そのことがこの公園を利用する人のためになっているのか、かえって邪魔なものになっていないのか、無駄な設備ではないのかを調べてみた。

 この公園は添付した地図の場所にる。公園への出入りは国道の歩道からと、脇道のスロープを登って公園へ入る方法と、スロープの途中から10段余の階段を上る方法がある。スロープから公園への入口には回転式ゲートが設置してある。階段には自転車を押して上がるために幅50cm程の坂道が付いている。この坂道が自転車を押して上がるためにあることは、ご丁寧に階段入口に[←自転車]の標示のポールが立てて有るのでわかる。階段を上がったところには3枚の点字ブロックが貼り付けてある。
 回転式ゲートについて検証してみる。このゲートの公園の外側は既にスロープの傾斜が殆どない状況なので、車椅子を止めても逆行しないであろうから、ゲートに入るために、一旦停止をしても危なくはないから、ゲートがあることによって危険が増すことはない。しかし、ゲートがなければそのまま公園に入れるから、その意味からゲートがないほうが利便性には優れている。このゲートが公園からスロープに出るために、直接坂道に出てしまう危険、及び公園内から誤ってスロープに出てしまわないようにとの配慮なら、ゲートの横にゲート本体よりもやや幅の広い通路を取ってあるので、ゲートを設置した意味がないのではないか。また、この通路の方がむしろスロープが始まろうとしている側にあるのも納得がいかない。スロープ側からの歩行者のための通路なら、車椅子が通れない幅にしておくべきである。
 そもそも、回転式ゲートそのものの必要性が根本的に問われる。車椅子使用者がこのゲートに入って、反対側に出るためには、少なくとも枠を180度回転しなければならない。試しに枠を操作してみた。設置したときにはもっとスムーズに動かせたとは思うが、健常者の私が動かしても相当に重い。増してや、車椅子に乗っている人がこれを動かせるのか、介助者が操作しますので大丈夫というのでしたら、公園からスロープを下っていくのにこのゲートはまったく不要です。そのときは介助者が横の通路を通すのですというのですか、それなら、介助者がいない人、介助者が目を話した隙に、誤ってこの通路からスロープ出てしまう危険はどうなるのですか。いやいや、スロープといってもそれ程きついわけがないので、車椅子がスロープを自走することはないです、というのですか。それなら、初めからこの回転ゲートは必要ないことになります。
 次に、階段部分を検証してみます。階段の前には一本のポールさえ立っていません。階段幅は階段部分と自転車昇降のための坂道部分を合わせると2mはあると思われます。車椅子の操作を誤って階段に落ちてしまう危険のほうが、スロープに誤って飛び出したときより格段に大きいのではないのでしょうか。階段降り口にこそ車椅子止めの柵、ポールなどを設置しなければいけません。もう一つこの階段上り口の、[←自転車]と標示したポールも不要です。併せて、階段横の自転車押し上げ用の坂道も。自転車はスロープを最後まで押してくればゲートの横の通路から公園に入ることが出来ます。あ、そうなのかこの通路は自転車を押して入るためなのか、どこまで検証しても、障害者、生活弱者のためを表面的には標榜(?)しているこの公園の、器具、設備には心がこもってないし、この公園を作って管理している行政を担っている人たちの仕事感がよく分かりません。 
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