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倉 沢 安藤広重の描いた難所薩埵峠前の茶屋が並ぶ町
町並み分類:間の宿
文化財:小池家住宅(登録有形文化財)
公開施設:名主の館「小池邸」(無料)・望嶽亭(公開は非公式)
静岡市清水区由比寺尾・由比東倉沢・由比西倉沢                2011年8月2日(火)訪問       地図
JR東海道本線由比駅下車、名主の館「小池邸」まで徒歩約15分
 由比宿から薩埵峠を越えて興津宿に至るまでには4km余の距離があるため、由比宿から薩埵峠にするあたりが丁度良い距離になり、東倉沢地区の町並み寺尾地区から倉沢地区にかけて街道筋に町が発達して由比宿と興津宿の間の宿を形成しています。

 由比宿を過ぎ寺尾地区に至ると、由比宿では見られなかったような町並みが目に付くようになってきます。
 まず、寺尾地区に入るとすぐに名主を勤めた小池邸があります。母屋は明治期に建てられたものが、手を加えられ修復した形で保存されています。

 小池邸は観光のための情報の発信基地ともなっていて、内部の拝観が無料になっています。登録有形文化財に指定された建物の割には内部の様変わりした様子に、聊か期待はずれの感がありますが、外観の構えは、軒先はに腕木を突き出し、外側の柱面より外に桁を出した「出し桁造り」となっていて、玄関の大戸の脇にはナマコ壁もみられます。この地域の民家の面影をよく残している。

 家並みはさらに続きます、多くのものは、切妻造り厨子2階建て平入り建物で、江戸末期から明治の頃の建物のようです。東倉沢から西倉沢地区にかけては、間の宿本陣川島家を初めとして、脇本陣柏屋のほか、望嶽亭藤屋など由緒ある茶屋がが並んでいる。

 脇本陣柏屋は明治天皇のご小休所として使われ、藤屋は官軍に追われた山岡鉄舟を匿ったこともあるという、歴史的な建物です。藤屋の離れ座敷から富士山の眺望が絶景であったので、望嶽亭と名がつけられたと伝えられている。
 望嶽亭は、かっては内部を拝観できたようであったが、今は、ご当主をなくされた奥様がご高齢のためそれも叶わないようです。(お近くにお住まいの娘さんにお話すれば見学が出来るかもと、小池邸でお聞きしたけれども、今日は残念ながらそれを確かめるだけの時間に余裕を見ていない。) 

寺沢地区の町並み 小池邸 東倉沢地区の町並み
脇本陣柏屋 望嶽亭 本陣川島家(右側)
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