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常 滑 窯元や工房がひしめく、焼物の町・日本六古窯の一つ
町並み分類:産業町
文化財:倒焔式角窯(登録有形文化財)・廻船問屋瀧田家(市指定有形文化財)
愛知県常滑市栄町2・3・4・5丁目                    2010年12月05日(日)訪問       地図
名鉄常滑線常滑駅下車、陶磁器会館まで徒歩約5分
黒板塀の陶器工場群 今回訪問した地域は、常滑市の栄町を中心にした、やきものの工房や窯、煙突が多く見られる、陶器の町の雰囲気を残しているところに限定しました。と云うのは、今回の旅がグループで日間賀島に行った帰りに、常滑の散策をしたためで、観光から外れる地域には立ち寄る機会がなかったからです。

 常滑市には、今回訪問の栄町から更に南に下がった本町、市場町に町並みの探索が出来るところがあります。常滑駅から名鉄で名古屋のほうに5駅行ったところにも大野町と云うところがあり、ここでは格子造りの町並みも見られるところです。この地域の探索は機会があれば再訪問してみることにします。 

 常滑は、日本六古窯の一つに数えられる。ちなみに、六古窯とは、常滑・瀬戸・越前・信楽・丹波・備前焼の6つで、中世から現在まで生産が続く代表的な六つの窯の総称です。中でも常滑が最も古く最大の規模といわれている。
 工場と煙突この地域で豊富に産出する粘土を使って、平安時代後期頃から中世にかけて常滑市とその周辺で生産され始めた。その後、焼物への趣向が変化して、瀬戸焼などに押されて衰退するが、江戸時代に入り、廻船、酒造、木綿生産などの工業、商業が行われる町場的な地位を築き、常滑焼も江戸時代の後期には復興する。

 この次期に、広く分散していた焼物の生産地を、栄町を中心とする地域に集約して、煙突が立ち並ぶ現在の常滑市街地の原型が形作られた。
 今までにも、焼物の町を訪れているけれども、工房、工場、窯がこれほど集約されて立ち並ぶ所を見たことがない。林立する煙突を眺めていると、ここが正しく焼物の町であると知る。
 レンガを積み上げて造られた四角い形の煙突、黒板塀で覆われた工場の建物、町中をアップダウンする小路の両側に建つ工房とレンガ積みの窯、これらが、焼き物の町常滑の古の姿を今も漂わせている。

 今回は訪問しなかったけれども、大野の町は、伊勢湾西岸の港湾として繁栄した所でもある。

かっての土管工場 廻船問屋瀧田家 土管坂
登窯焚口 煙突が林立する風景 保管されている登窯の側面
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