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宇津ノ谷峠の中腹に位置する立場茶屋
町並み分類:街道集落
文化財:明治宇津ノ谷隧道(登録有形文化財)
公開施設:御羽織屋(有料)
静岡市駿河区宇津ノ谷                         2011年8月1日(月)訪問            地図
JR焼津駅から静岡バスで岡部経由中部国道線宇津の谷入口バス停下車。明治トンネルを経由し約徒歩20分
 宇津の谷の上の集落宇津の谷集落は、岡部宿と鞠子宿の間にあって、江戸から出立した旅人にはこれからの峠越えのための格好の休憩地であった。多くの茶屋が建ち立場茶屋として開けた。

 豊臣秀吉が小田原への遠征を果たした帰途に立ち寄り、着用の羽織を与えたことから「お羽織屋」の屋号で呼ばれている旧家にはその羽織が今も見ることが出来、当時は、多くの大名や武士がここに立ち寄っている。
 お羽織屋の建物は手を加えて修復はされているけれども、躯体の主な部分については江戸時代からそのまま残っていて400年ほどの歴史があると、ご当主のお話です。

 集落の各家には、昔の店の屋号をそのまま木札に書いたものを軒先に掲げています。角屋、車屋、伊勢屋といった屋号が並んでいる。建物の多くは、江戸時代末から明治にかけて建てられたものです。町並みの整備が進められていて、歩道の石畳との調和でスッキリとした家並みが坂道に沿って続いています。

 峠越えの道は旧東海道のほか、平安時代から中世まで利用された「蔦の細道」という官道も整備されて残っています。明治トンネル、大正トンネルを掘って通した山越えの道のほか、現在の動脈は国道1号線岡部バイパスが、昭和と平成に造られたというトンネルをで、物資の輸送と人の往来を賄っています。
 宇津の谷の集落はそんなところに、今もひっそりと生活の歩みを続けていました。今回は、立ち寄らずに帰って来てしまいましたが、下の集落にも足を運んでみるべきです。

明治の道 明治トンネル(明治宇津ノ谷隧道) 宇津の谷の町並み
宇津の谷の町並み 御羽織屋 宇津の谷の町並み
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