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広島杜氏発祥の地 安芸津

広島県東広島市安芸津町三津  JR呉線安芸津駅  2009年8月4日(火)訪問  地図

柄酒造主屋・店舗・蔵 安芸津は東広島市の南部に位置していて、東側に竹原市と接している。瀬戸内海に開けた町です。江戸時代の後期に藩米の積出港として、自然の良港として栄えた港町で、そこに集散する米を利用した酒造業が栄えた。軟水醸造法と広島杜氏発祥の地として、現在も、柄酒造、今田酒造と云う2軒の造り酒屋が操業している。お話によると、10年くらい前までは5軒程残っていたということです。

 駅前を少し進むと小さな案内板が出ていて、左手に柄酒造があることが分かります。川の直ぐそば、ものの100mも行かないところに柄酒造があります。軒に杉玉を吊るした重厚な建物です。母屋・店舗・蔵が連続して建っています。江戸末期の建物がそのまま残っていますとのことでした。
 今来た道をとって返して約200mくらい東に進み三叉路を左に折れると、もう1軒の酒造会社の今田酒造がある。ここも、通りに面して蔵、酒造工場、母屋(店舗)の順に並んで建っています。酒造工場は門の中が見通せるように開放してありましたので、人影を見つけて敷地内に立ち入らせてもらえました。工場の建物、レンガ作りの煙突、貯蔵用と思われるタンクなどがあります。今田酒造の蔵は建物の下半分を板張りとして、上の方は漆喰の塗込めを表に見せていますが、柄酒造の蔵は下見板張りで全部を覆ってある造りになっていました。

 今田酒造のある筋のひとつ西側の道には、何棟かの建物が残されていますが、連続した街並みを形成するほどには残されていません。ところどころに空き地が目立つところを見ると、老朽化した家屋を撤去した後ではないかと想像されます。10年くらい前まではあと何軒かの酒造場があったと聞きましたので、その建物が残されていてもよさそうなのに、それらしいものを見ることができなかったのは残念です。
 この狭い地域の中にお寺が4軒ばかりありました。お寺が多かったという印象です。


柄酒造の蔵

柄酒造

町並

今田酒造の蔵

今田酒造の工場
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