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造船業で栄えた港町 木江

広島県豊田郡大崎上島町木江  JR呉線竹原駅から高速船で天満木江港 2009年8月5日(水)訪問 地図

 木江の町は竹原の沖合にある大崎上島の東の海岸部に位置する地域です。高速艇の寄港地のうちの一貫目と天満の2つが木江に当たるが、古い街並みを見るために降りる港は天満です。港の桟橋には木江港天満と表示してあるけれども、船会社の時刻表では天満となっている。

 船を下りてまっすぐ歩くとすぐ左手に、「木江古い町並み」の説明板が路地の入口に立っていました。大型車は入っていけそうにない細い道です。海岸沿いの自動車道と平行におよそ400mくらいの距離で合流しています。このわずかな距離の極一部の区間に、この島の特徴的な古い町並みが残されています。

木江の古い町並み この狭い通りに2階建ての、時には3階建ての建物が屹立して向き合って居ます。1階から張り出すように2階には欄干付きの縁が設けられている。中には、玄関にむくりをもった千鳥破風がかけられていて、旅館かお茶屋の建物であったという雰囲気の建て方になっている。軒に付けられている照明器具には、ガラスのホヤが割れずにそのまま残っているものがあって、建物の建築年代が明治以降のものであることが分かります。

 建具の細格子、欄間の細工、欄干の凝った造り等は、この町が栄えた時のどよめきとが聞えて来そうです。造船業で栄え木材の供給に不足がなかったことと、技術の粋を尽くして造られたこれらの建物が、手厚く保存されるでもなく残されている。中には、無人となった建物があります。後世に正しく伝えるために、保存修復など望まれるところです。

 この地域から少し離れて、木江役場の方に歩きますと、通りに沿って古い家屋が散在しています。徳森旅館と云う木造33階建ての大変風情のある旅館残っています。残念ながら、何年か前に営業を中止しています。この旅館のさらに先の中央橋西の交差点を越えたところに、5階建ての木造家屋が建っています。


細い路地に屹立している

3階建ての元旅館?

2階部分が
迫り出している

3階建ての2階部分

これは5階建て

徳森旅館
最近廃業した
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