HOME - 町並みを訪ねて - 奈良県 - 御所
御 所 碁盤の目状に整備された町割りを持つ
町並の分類:陣屋町寺内町
文化財:中井家住宅主屋および蔵(登録有形文化財)
奈良県御所市中本町・本町・西町・神宮町・旭町・南中町           2010年11月2日(火)訪問     地図
JR和歌山線御所駅、または近鉄御所線近鉄御所駅下車、町並み入口まで徒歩約4分。
 御所の町は、葛城川を挟んで西御所と東御所に分かれている。御所の町には、縦横に背割り下水と呼ばれる水路が張り巡らされていて、その遺構は、町のあちこちで見ることが出来ます。また、西御所の外郭には、環濠の跡も残されています。いわゆる環濠として、町が形成されていたことがうかがえます。

中央通り2丁目の町並み 西御所は、関が原の戦いで軍功のあった和歌山城主桑山重晴の次男元晴が陣屋を置いて、碁盤目状の町割りをつくり城下町を形成した。通りには枡形(あて曲げ)や遠見遮断と呼ばれる鉤型に道筋をずらして、敵の進入の備えた構えをしてあります。遠見遮断は旧高野街道と中央通りの交差するところに遺構として残っています。
 西御所の町並みは遠見遮断になっているところを基点に、東側と南側に碁盤目状に広がっています。北側の中央通りから南へ7筋、西側の旧高野街道から東へ6筋の道が、十文字にまたはT字型に交差しながら町を形成しています。
 本町通りを中心にして、商家風の切り妻造りの厨子二階建て家屋が見られます。本瓦葺き家屋もきられますが、既に桟瓦に葺き替えられた家屋も多くなっています。この町では、本町通りと旧高野街道に大和棟と呼ばれる屋根に形式を持つ家屋も見られます。 

大橋通り(東御所)の町並み) 東御所は、葛城川にかかる大橋を渡った先の大橋通りを中心に、ここでも碁盤目状の町割を形成した町並みがあります。東御所は、圓照寺を中核寺院として寺内町として開けたといわれています。大橋通りにこの町の産業として盛んであった大和かすりの問屋であった典型的な商家造りの建物が残っています。
 いま、圓照寺は大和五ケ所御坊の一つに数えられる。天文15年(1546年)に桑山源吾(笑雲)によって開基された。このお寺は今も、桑山家が代々引き続いて、住職をされていると町の方に説明をしていただきました。  碁盤目状に広がる町は、探索に時間がかかることが多いのですが、この町には親切に作られた町歩き地図が用意されています。駅の案内所でこの地図を是非入手してください。
 地図上の曲がり角ごとに番号が振られていて、これと同じ番号の表示が町中の電柱につけられています。地図の中には、簡単な説明を付けた絵入の家屋が描いてあります。この地図で、目的の場所に効率よく向かうことが出来ます。 

大和棟の家屋(本町通り) 中井家住宅(南中町) 本瓦葺と桟瓦葺の家屋(西久保町)
油長酒造主家 この町で唯一の妻入り(本町通り) 御堂魚棚通りのあて曲げ
袖卯建の家屋(御堂魚棚通り) 遠見遮断と高札場(西町) 環濠跡
大橋通り(東御所) 圓照寺(御所御坊)大橋通り2丁目 背割り下水の遺構(寺内町)
inserted by FC2 system