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初 瀬 平安時代に貴族の長谷詣で栄えた町
町並み分類:門前町宿場町
山田酒店(茶房長谷路):国の登録有形文化財  
奈良県桜井市大字初瀬                      2010年11月14日(日)訪問           地図
近鉄電車長谷寺駅下車、駅前の階段を下り、初瀬川を渡って町並みまで約5分。
 国道165号線(初瀬街道)をそれて、初瀬川の北側を東に通る道が、長谷詣での道。この道の両側のに古い建物の町並みが残っている。街道の片側が初瀬川で、反対側はすぐに山が迫っていて、狭小な土地に建物が並んでいる。いきおい、建物は間口を広くとって奥行きの短いものとなっている。

天神橋の近くの町並み 初瀬は長谷寺の門前町として発展したところで、長谷寺の開基は朱鳥元年(686年)のことである。平安時代には、貴族の長谷詣でに加えて、伊勢詣でも盛んになり、初瀬がいっそう賑わうこととなります。また高取藩主の参勤交代の宿場町として、本陣、脇本陣が置かれていました。本陣を勤めたとされる田中家が街道に残っています。

 先に書いた田中家のほかにもこの町では切妻平入りで、厨子2階虫籠窓を持つ、塗込家屋が多く見られます。これは、万治2年(1659年)の大火で、建物の多くが消失したための、防火対策と見られています。

 長谷寺の門前には、みやげ物を扱う店なども軒を連ねていて、門前町の当時の賑わいが伺えます。長谷寺の仁王門の近くに朱塗りの連歌橋がかかっています。ここを渡った先には、油商を営んでいた的場家「福地屋」が残っています。薄紅色の壁を持った屋敷で、文化3年(1806年)建築です。

廊坊家 山田家の塀と門 田中家
相馬屋食堂(情報ステーション) 連歌橋と的場家 長谷寺仁王門
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