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姫路市飾磨区妻鹿

兵庫県姫路市飾磨区妻鹿  山陽電鉄妻鹿駅下車徒歩4〜5分 2009年11月23日(月)訪問  地図

 妻鹿駅は市川の右岸すぐのところにある。下流側に少し下がって町に降りてゆく。妻鹿郵便局が立っている通りに、固寧蔵という食糧貯蔵のための古い建物が残っている。これは、駅の改札を出たところの絵入り町案内板に出ているい。
 街歩く地図など持っていないと、さて、どちらに歩いて行ったものかと迷ってしまうような、何もない殺風景な駅です。

妻鹿地区の町並み 妻鹿の町はかって漁村であったという。主だった通りから横道に入ってゆくと、入り組んだ細い路地が続いていて、建物が重なり合うように混在している。漁村の風景がうかがえる。呉市豊町の大長の町、山口県熊毛郡上関町の祝島を訪ねた時に、なんと入り組んだ地形になっていると感じたけれども、妻鹿もそんな雰囲気を持っていて、漁村の風情が残っています。妻鹿の町には山が迫っていない分、上り下りのない平坦な路地が続く分だけ、そのせせこましさは、大町や祝島よりは少ない。

 駅から下流に2本目の通りが、妻鹿の目抜きの通りになっています。ここに妻鹿町資料館がありました。古い建物を改修して町の資料展示館にしたもののようです。その先に、固寧倉(こねいそう)という倉が残っている。固寧倉は江戸時代後期に姫路藩が整備した非常用食糧備蓄倉庫のことで、最盛期には藩内に288か所も建てられたが、今は8か所にしか残っていない。妻鹿の固寧倉はそのうちの一つです。

固寧倉 固寧倉の向かいには灘のけんか祭りに繰り出してゆく妻鹿地区の屋台を収納する蔵が建っています。ご近所の方に聞きましたら、建物は明治期に作られて100年以上経っているとの話でした。「木材が朽ちてきていますので、来年(平成22年)取り壊すんです。今のうちに写真取っておいてくださいね。」と寂しそうでした。
 灘のけんか祭りは激しいもので、今年(平成21年)のお祭りでは死者が出たと新聞、テレビなどで報じられていました。ここが地元なんだと感慨深いものを感じました。

 固寧倉の隣には、福田家住宅が建っています。塀を巡らせた屋敷の中から立派な屋敷松が張り出しています。例によって駅案内板に出ていただけで、この屋敷がどういういわれのある建物であるのかを知らないままで終わってしまいました。妻鹿町資料館にでも立ち寄ればよかったのでしょうか。


屋台の収納蔵

固寧倉と福田家住宅

横道

横道

妻鹿町資料館

横道
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