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古市場 かっての市場町の名残を留める名称古市場
町並み分類:市場町・在郷町
文化財:水分神社本殿(国宝)・春日神社・宗像神社本殿(重要文化財)
奈良県宇陀市菟田野(うたの)区古市場                      2011年5月4日(水)訪問      地図
近鉄電車大阪線榛原駅下車、奈良交通バスで菟田野方面行きに乗車、古市場水分神社前下車。
 榛原駅からなら交通バスに乗車しておよそ20分で到着する。芳野川に架かる水分橋の手前、水分神社前バス停で降車する。橋を渡るとすぐ左前方に大きな屋敷が見える。米谷家住宅です。この建物を目にしたときから、ここ古市場の町並に大きな期待を持つことになります。

 古市場の町並古市場は、宇太水分神社の門前に市場町として発展したところです。古市場から松井までの約1kmの県道31号線に町並が残されています。芳野川右岸の国道166号線に併走する道です。
本殿3棟と手前春日神社本殿・宗像神社本殿 宇太水分神社は県道31号線に面しています。境内には芳野・古市場・下井足の3棟の本殿があって、第一殿の棟木に元応2年(1320年)の墨書があり、他の2棟も同時の建立と推定されることから、国宝に指定されています。他にも2棟の重要文化財を持つ由緒ある神社です。

 明治に入り、中心部である古市場から松井にかけての街道筋には商工業が発展してゆきます。宇陀郡・吉野郡の木材が集散する在郷町として発展を続けました。

 町並に見られる建物は、この時代に建てられたもののようです。米谷家住宅は豪商屋敷で、正面の主屋の建物には2層の袖卯建が装飾的に付いています。東側から見る姿は、主屋に併設した漆喰壁の蔵などもあわせると相当大きな建物です。
 街道筋に足を向けると、切妻造り中2階建て平入り家屋が連続して建ち並ぶところもあって、宇陀市松山地区(重伝建選定地区)にも劣らないような建物が残っています。ただ、連続する家並みの中には、アルミサッシなどの新建材で修復された窓などが見られるのは残念です。

米谷家正面(2層の袖卯建がある) 米谷家東側面 古市場の町並
古市場の町並 古市場の町並 古市場の町並
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