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廻船業で栄えた港町 坂越

兵庫県赤穂市坂越  JR赤穂線坂越駅  2007年4月2日(月)訪問

坂越大道の町並 坂越はそれ程知られていないところではあるのですが、JR西日本が駅から始まるハイキングで紹介するようになってから、ときどき目にするところとなってきました。「古きよき瀬戸内の港町」のキャッチコピーから読み取れるように、古い家屋を残している町ではあります。はたして訪れてみると結構見所のある町でした。

旧坂越浦会所 この町で感じたことの一つに本瓦葺きの家屋が多く残っていることです。それが、修復保存されないままの、今にも崩れそうな古い町屋であったり、手入れが施されて今に至る商家であり、新しく葺き替えてもな本瓦屋根を維持した家屋であったりして、寺院にはよく見受けられる本瓦葺き屋根を多く目にします。この町で古い町並を形成しているところは、海岸に面して立っている旧坂越浦会所から西の方に延びる道筋の坂越本町の辺りにある。比較的道幅が広く取られていて、この地の豪商奥籐本家の建物と奥籐酒造、その分家などの旧家が並んでいる。旧奥籐銀行を改修した坂越まち並み館もこの通りにある。

 この坂越本町の通りは坂越大道と呼ばれていて、多くの港町が海岸に沿って展開しているのに比して、町の後ろに流れる千種川の方に延びていることに特徴があります。これは、千種川の船運と瀬戸内海の海運とを結びつけた一大流通拠点を形作っていたことになります。旧坂越浦会所はこれらの事務的な村の会所の役目を担っていました。また、赤穂藩藩主などのの茶屋の役目を果たしたそうです。係りの方から説明を聞きながら、ご厚意によって内部の写真も取ってきました。二階の藩主専用の部屋は観海楼と呼ばれていて、床の間付きの藩主専用の間、落ちの間と呼ばれる寝所はベンガラが壁に塗り込められています。
 目の前に開ける瀬戸内海の景色が素晴しいものです。この建物も大屋根は本瓦葺きで修復されています。


石垣を積んだ家
屋根は本瓦葺

観海楼

落ちの間

奥藤本家

奥藤本家前の商家

奥藤本家造蔵
今も造り酒屋

路地の佇まい
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