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大和八木 今井町に比肩する規模を誇る
町並み分類:在郷町
文化財:河合家住宅主屋ほか(登録有形文化財)
奈良県橿原市北八木町・八木町・南八木町・小房町             2010年11月2日(火)訪問      地図
近鉄大阪線大和八木駅下車、南口から東に徒歩約5分で旧道下ツ道にでる。
 大和八木の町並みは、南北に約1km、旧道の下ツ道の両側に展開している。この下ツ道は、大和盆地の中央を南北に貫く三本の旧道のひとつで、東側に中ツ道、上ツ道がある。
 八木札の辻から下ツ道を北に望む下ツ道は南に下って横大路と交差し、さらに下って初瀬街道と交差して小房町にいたる。横大路は大坂の難波津から竹内峠を越えて藤原京につながる官道で伊勢街道と呼ばれていた。当時は30〜40mもの幅の大道であった。この横大路と下ツ道との交差が八木札の辻と呼ばれている。

 近鉄線の踏切を越えた北八木町から八木町辺りまに、町並みが多く残されていて、JR桜井線を越えた、南八木町から先小房町辺りに至ると、歴史的建造物が少なくなる。小房町はおふさ観音で知られる町。
 八木町に隣接する今井町は、重要伝統的建造物群保存地区で寺内町として栄えたところである。その今井町の町並みにも負けないくらいの、重厚な歴史的な建造物が多く残されています。指定を受けていない分、保存が進んでいない感がありますが、この町の場合は、生活が息づいているせいもあって、無住になっている家屋を見かけません。

 建物の屋根は、本瓦葺きから桟瓦葺きに置換わっている建物が見受けられますが、虫籠窓がしっかり残されていて、アルミサッシの新建材に置換わっているところも見かけなかったように思います。
 切り妻造り平入り中二階、煙だしを持つ家屋、格子、出格子、袖壁を持ち、妻側を通りに向けた蔵を持つ家もあります。屋並みの連続性もあって、写真に撮るところが結構あります。

 下ツ道の北八木町2丁目の遠見遮断になっているところに、河合家住宅の主屋と蔵が建っています。河合家住宅は国の登録有形文化財に指定されています。桁行20m、梁間12mの厨子2階建ての商家です。2階屋根は桟瓦葺きに葺きかえられていますが、1階屋根と蔵の屋根はは本瓦葺きの姿を残しています。
 また、初瀬街道との交差点には、酒林を吊るした岸の竹酒造があります。

北八木町2丁目 河合家住宅主屋と乾蔵 八木札の辻
八木町2丁目 八木町2丁目 八木町の家並み
岸の竹酒造 南八木町 小房町
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