芝居小屋設備: 回り舞台・奈落・迫上り・スッポン・花道・仮花道・義太夫席・枡席・ロクロ・険番 木戸口・囃し方の席・鳥屋・桟敷席・大向こう席・本家席 文化財指定:内子町指定文化財 創建年:1916年(大正5年) |
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所在地 愛媛県喜多郡内子町内子2102 訪問 平成17年9月22日(平成20年9月18日再訪) 地図 | ||
JR内子線内子駅下車徒歩約10分 | ||
古くからの芝居小屋が今の時代まで生き続けた背景には、その町の発展が大きく寄与している。何ヵ所かの芝居小屋を見て歩いているとそのことがよくわかってくる。この、内子座は木蝋と生糸の生産で経済にゆとりのある時代に、芸術や芸能を愛してやまない人々の情熱で生まれた。 大正5年に大正天皇即位を祝い、木造2階建て瓦葺き入母屋造りの建物として生まれた。老朽化のために取り壊されるところを、町民の熱意で昭和60年に復元された。内子町指定文化財として保存され、劇場としての興行と、催しのない日の内部公開とに、年間に6万人の見学者、1万1千人の劇場入場者数を数えています。 内子座の内部は本格的な歌舞伎の公演も可能なつくりになっている。人形芝居も興行される本格的な芝居小屋の装置を備えている。舞台中央には回り舞台が設けられていて、迫り上がりもつけられています。舞台の両袖には上座側に義太夫席、下手側には囃子方の席があります。舞台装置を上げ下げするためのロクロと呼ばれるものが、太夫席の陰に天井に向かって作ってあります。 客席は1階の枡席(平席)とその両側に設けられた桟敷席、および2階の桟敷席、舞台の2階正面に当たる大向こう席があります。上手側の桟敷席(東桟敷)の前には桝形に区切られた本家席というのがありました。本家席と桟敷席の間に幅が50cmくらいの通路があって、これを仮花道として使うことがあると説明を聞きました。入口には金丸座で見るような鼠木戸(潜り木戸)は特に設けられなかったということです。 奈落に入ってみますと回り舞台を回転させるための仕掛けが、迫上がりの装置、花道にあがるスッポンの装置を見ることができます。説明によると内子座の奈落は人が立って歩けるような深さがなかったということで、平成6年の改修工事の時に現在見るような奈落に改修されたようです。 |
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内子座正面 | 義太夫席 | 舞台を回す力棒と迫上り装置 |
スッポンの迫上り装置 | 囃し方の席 | ロクロの装置 |
検番台 | 木戸口 | 仮花道 |