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三津の渡し 運営:松山市営  乗船賃:無料
渡る海:三津港約1分 松山市道高浜2号線
船名:すさき丸(本文参照)新造船「こぶかり」FRP構造、定員13名
愛媛県松山市三津−港山町                           10/01/13(水)訪問            地図
JR予讃線三津浜駅または伊予鉄道港山駅から徒歩2分・三津駅から徒歩15分
 三津の渡しは松山市の三津浜港を港山地区と三津地区を渡している。正式の名称を「松山市道高浜2号線」と呼んでいる。どの地方で就航している渡し船も、道路の一部を担っているのには違いがないが、ここ三津の渡しに関しては、道路の名称がそのまま渡し場の名前になっている。三津の渡しはその通称で、他にも、洲崎の渡し、古深里の渡し、港山の渡しなどとも呼ばれる。

港山桟橋へ乗客を迎えに行く航行中の船 伊予鉄道の松山市駅から高浜線に乗って約15分で港山駅に着く。駅を降りて線路を横切って、真直ぐ海の方に歩くと3分ほどで渡しの乗場に着く。簡単なコンクリートの桟橋があって、その先が4、5段の階段になって波に洗われているだけの簡単なもの。
 両脇をアルミ合金製のフェンスで囲ってある。そのフェンスに、タイやヒラメ、船などの絵を看板にして取り付けて船の乗場を演出している。

 通常、船が待船しているのは対岸の三津の桟橋で、時刻を決めて就航しているのではなく、乗船客が桟橋に到着すると随時運航するようになっている。対岸にいても船頭からは乗船客が来たことが分かるから迎えに来てくれるようではあるが、船の操舵室へ通報するための押しボタンスイッチが桟橋に取り付けてありました。運航時間帯は7時から19時で運賃は無料です。

 桟橋の写真、対岸の写真などを撮っていると、船が迎えに来てくれました、向う岸から乗船した客は無くて、乗船したのは私一人だけです。船は舳先を階段状になった桟橋の先に乗り上げるように接岸します。乗り込みは船の舳先側からになります。
 操舵室が船の後方にあって、客席にあたる部分には屋根がありません。舷側に腰掛けるようなベンチ様の台があります。ベンチに腰掛けて手を伸ばせば水面に手が届くほどの船倉の浅い船です。

 港山地区に港山城跡がありました。この渡し船は港山城から食料調達のために対岸の三津地区へ行くために始まったという、歴史の長い渡船場です。15世紀半ばから、渡船の利用目的が変遷しながらも今の世まで続いていています。すっかり地元の住民の生活の足として定着しています。
 水路は約80mで小型の動力船で1分ほどで渡ってしまいます。三津地区の乗場近くには漁業関係の店舗、造船関係の工場などがあって、港山側に比べると賑いがあります。渡しの由来を説明した表示板が立っていました。

 今日はこの三津地区の古い町並みの探索のために、対岸の港山地区から三津の渡しに乗ってきたわけですから、渡し場巡りがはじめて目的地へ向かう交通の足として役に立ったというわけです。帰りは、伊予鉄道の三津駅から松山駅に戻りました。

 地域住民の生活の足として古くから親しまれている「三津の渡し」に平成23年3月27日(土)、新造船「こぶかり丸」が就航しました。船名の由来は、三津の人びとは別名を「洲崎(すさき)の渡し」と言い、港山の人びとは「古深里(こぶかり)の渡し」と言っております。
 現在、運航している渡船が「すさき丸」であることから、新造船は昔から地元の人びとに愛着がある古深里(現在の港山町)から命名されたものです。
(松山市HPより) '11/07/06追記

船呼びボタン 三津側で待っている船 港山側へ向かいに来る船
港山側の乗場 三津側の乗場 舳先を向けて接岸する船(三津側)
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