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十三重塔いろいろ
談山神社の十三重塔 世界で唯一の木造十三重塔
国の重要文化財 1532年(享禄5年)再建、桧皮葺、高さ16.17m
所在地 桜井市多武峰319                 訪問日 '10/05/01(土)          十三重塔所在地図 
アクセス JR桜井線又は近鉄桜井駅から奈良交通バス約25分。談山神社終点下車すぐ。談山神社境内
 談山神社の名前の由来は、中臣鎌子(後の藤原鎌足)と中大兄皇子(後の天智天皇)談山神社正面参道140段の階段が続くが、 大化元年(645年)5月に大化の改新の談合をこの多武峰にて行い、後に「談い山(かたらいやま)」と呼ばれたことによる。
 藤原鎌足の長男の定慧和尚が留学中の唐より帰国、父の由縁深い多武峰に墓を移し、神殿の造営をしたことに始まります。

 境内には、13棟もの重要文化財指定の建造物があり、このお寺の格式と由緒を物語っています。中でも、国内いや世界中でも唯一残っている木造十三重塔は貴重な歴史的遺産です。
 この塔は、享禄五年に再建された。屋根は檜皮葺で、初層部だけ大きく造られている。3間4方の建物で、十三層あっても高さが16m余しかない。
 初層部は、中央に板唐戸を置き、脇に連子窓を設けてある。二層目以上の軸部は低くなっている。屋根の上に置く相輪は通常法輪が九輪のところ七輪のものが置かれています。
 因みに、当麻寺の三重塔(東塔)には法輪が八輪が付いてこれも珍しいものだそうです。当麻寺にも機会があれば訪問したい。

木の間隠れの塔 塔の後は修復中の権堂 相輪は七輪(部分拡大)
浮島十三重塔 日本最大の石造の十三重塔
国の重要文化財 1286年(弘安9年) 高さ15m
所在地 宇治市宇治                     訪問日 '10/05/01(土)          十三重塔所在地図 
アクセス 京阪電鉄宇治線宇治駅下車。徒歩約10分。塔の島内
  木造の十三重塔を見に行って来たその日のうちに、今度は、十三重石塔では日本最大の大きさを誇ると云われている宇治の浮島十三重石塔を見てきた。浮島十三重石塔

 今までにも、十三重石塔を2度や3度は見たことがある。信貴山の朝護孫子寺・笠置山の笠置寺や兵庫区の清盛塚にもあった。その他すぐの思い出せないが、十三重石塔はあちこちで見た記憶がある。
 十三重塔巡りをするつもりはなかったので、その時々で写真を撮っていなかったから、今、十三重塔を調べてみると、写真に残していなかったことが残念です。
 国指定文化財等データベースで調べてみると、重要文化財の指定を受けている十三重塔が全国に19塔あることが判る。下表の「重要文化財指定の十三重塔リスト」がそれです。これくらいなら、全部行ってこれるのではないかと云う気になってきます。幸いというか、殆どが近場にある。

 余談はさておいて、浮島十三重塔の話に戻します。この塔は、宇治川での殺生の罪を戒めるための供養塔として建立されました。弘安7年(1284年)に宇治橋の架け替えるにあたって、奈良西大寺の僧、叡尊が橋の流失が魚の祟りによるものとして、この塔を建てたと云われている。
 塔は何度か流失の憂き目にあいながらも復興を重ねてきましたが、宝暦6年(1756年)の大洪水で流失したあと150年間、川の底に埋まっていました。明治41年に現在の姿に復興した。 

1層目の軸部の梵字 高さ15mある 基壇に嵌めこまれた説明書き
笠置寺十三重塔 国の重要文化財 室町前期
所在地 京都府相楽郡笠置町大字笠置               訪問日 '08/08/01(金)     十三重塔所在地図
アクセス JR大和路線笠置駅下車、徒歩約35分。 
笠置山への登り口 笠置寺は真言宗智山派の仏教寺院です。山門をくぐると本坊、毘沙門堂、収蔵庫、鐘楼などが建ち、その奥に一周約800mの修行場がある。修行場には「胎内くぐり」「蟻の戸渡り」「ゆるぎ石」などと名付けられた岩屋が点在しています。誰でもが歩けるようにコースが整備されている。

 東大寺の開山で初代別当であった良弁や、その弟子で「お水取り」の創始者とされる実忠にかかわる伝承も残っています。

 石造十三重塔は、かつて存在した木造十三重塔の跡に建てられています。鎌倉時代末から室町時代の建立です。重要文化財に指定されています。
 境内の正月堂が建っているそばにあり、正月堂の前には、笠置寺の磨崖仏の巨大な弥勒仏を本尊があります。

岩屋くぐり 正月堂 重要文化財十三重の石塔


重要文化財指定の十三重塔リスト                                      十三重塔所在地図
名 称 所在地 年 代 備 考
国津神社十三重塔 津市美杉町太郎生 鎌倉後期 石造、国津神社所有
射手神社十三重塔(南方塔) 伊賀市長田 室町前期  石造、射手神社所有
安養寺十三重塔 栗東市安養寺 鎌倉後期 石造 九〜十一重目を欠く
延福寺十三重塔 亀岡市本梅町 延文3年(1538年) 石造 延文三戊戌十月廿五日刻銘
笠置寺十三重塔 京都府相楽郡笠置町 室町前期 石造
岩船寺十三重塔 木津川市加茂町大字岩船 鎌倉後期 石造
辻千日墓地十三重塔 木津川市加茂町大字辻三田 永仁6年(1298年) 石造 永仁六年戊戌八月十□日刻銘
新殿神社十三重塔 京都府相楽郡精華町 延徳3年(1491年) 石造 延徳三年辛亥十一月十六日刻銘
天神神社十三重塔 木津川市山城町大字神童子 建治3年(1277年) 石造 建治三丁丑十月三日刻銘
鎌倉時代中期の建立、建立の明らかなもののうちでは古いものに属す。
東福寺十三重塔 京都市東山区本町15 康永2年(1343年) 石造
浮島十三重塔 宇治市宇治 弘安9年(1286年) 現存石造塔中最大なものの一つ。
法泉寺十三重塔 京田辺市草内 弘安元年(1287年) 石造 弘安元年戊寅十一月廿六日刻
五社神社十三重塔 池田市鉢塚2 室町前期 石造
十三重塔 宇陀市大宇陀区牧448 室町前期 石造
談山神社十三重塔 桜井市大字多武峰319 享禄5年(1532年) 木造
般若寺十三重塔 奈良市般若寺町 建長5年(1253年) 石造
光明坊十三重塔 尾道市瀬戸田町御寺 永仁2年(1294年) 石造 永仁二年甲午七月日刻銘
白峯寺十三重塔 坂出市青海町 弘安元年(1278年) 石造 弘安元年亥寅刻銘 相輪除く
十三重塔 八代市植柳元町5642 寛喜2年(1230年) 石造 現在十一重 高さ6.6m
寛喜二年庚チョウ☆十一月日刻銘
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